ようやくコロナ以前の生活に戻ったニュージーランドでは、不動産業界も活気を取り戻しています。マーケットにもコロナの悪影響は見いだせず、不動産価格は堅調に上昇中。今後の展望はどうなるのでしょうか。オークランド在住で不動産会社を経営する筆者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。

恒例の「不動産カンファレンス」も、今年は無事開催

ようやくコロナ以前と同等の日常が戻ったニュージーランド。昨年はコロナの影響で中止となってしまった、年1回開催の不動産セールスコンサルタント向けカンファレンスですが、今年は無事にNZの首都ウェリントンで開催されました。

 

筆者も1年半ぶりに国内線の飛行機に搭乗してウェリントンへと向かいましたが、いっそこのまま日本へ飛んで帰りたいという気持ちで、胸がいっぱいになりました。

 

カンファレンスでは、元NZ首相のジョン・キー氏もスピーカーとして参加しました。年度末の表彰式もかねての席だったため、NZ国内のセールスマンたちと交流できるチャンスでもあり、筆者もいろんな方と会話を楽しみました。

 

毎年この表彰式に参加すると、NZ国内のあらゆる不動産事情を把握することができます。

 

今年のNZ国内のトップセールスマンは、クライストチャーチ市内中心部から北に位置する、Papanui支店のスタッフでした。2017年度から連続で第1位の座を確保し、新開発も盛んに行っている凄腕です。旧邸宅の中古物件売買もありますが、新興住宅地の開発プロジェクトも多数販売して成功を収めています。

 

第2位は、ワイカト地方のハミルトン支店のスタッフです。高速道路の改装工事が進み、オークランドからのアクセスもよくなったことで、ワイカト地方の主要都市として年々規模が大きくなっています。オークランドへの一極集中是正のための政府政策が功を奏し、宅地造成も盛んになってきています。

 

国内最高価格のオークランドのトップセールスマンより、この南島と北島でもワイカト地方のセールスマンが首位を保っているのは、政府による地方分散化政策が成功している証なのでしょう。

 

ゲストスピーカーの体験談を聞くことができる、約1300名参加のカンファレンスにも参加しました。表彰式はディナー形式で開催され、お酒を飲みながらみんなで1年の労働をねぎらい合います。表彰される人たちは舞台へと上がり、カメラのフラッシュを浴びます。表彰式のあとは、音楽とダンスで夜中まで騒ぐのです。

 

コロナが終息したとはいえ多少不安はありましたが、日本にもこんな日常が戻ることを願っています。

 

(※ウェリントンの風景/PIXTA)
(※ウェリントンの風景/PIXTA)

 

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