M&Aで活用される「DCF法」とは?

DCF(Discounted Cash Flow)法は、将来の収益を企業価値に織り込む評価方法で、極めて合理的とされることから、大企業のM&Aではもっともよく活用されています。

会社の将来性を評価するDCF法

M&Aでは、オーナー社長が保有している自社株式を買い手側に「株式譲渡」するのが一般的です。このときの株価の算定方法には、次のようなものがあります。
 
(1)会社がもっている財産の価値から株価を算出する「純資産法(修正純資産価額方式)」。会社の「貸借対照表(B/S)」を時価評価します。
 
(2)会社のキャッシュフローに着目して、会社が将来獲得しうるキャッシュフローや利益を基に評価する「DCF(Discounted Cash Flow)法」。「フリーキャッシュフロー(FCF)」をベースに現在価値に割り引くことで会社の価値を算出していきます。
 
(3)事業内容が類似する上場会社と比較して、会社の実力を評価する「類似会社比較法」。EBITDA(支払利息・税金・償却費控除前利益)倍率や営業利益倍率を基に類似上場会社の株価に比準して株式価値を算出します。

M&A交渉は専門家に任せるのが賢明

もちろん、これらはあくまでもM&A交渉の目安になるもので、最終的な実際の売買価格になるわけではありません。M&Aはあくまでも交渉事ですので、やはり専門家に任せるのが賢明です。

 

企業がスリムになって株価が底をつけば、次は間違いなく反転します。その下げきった後にくる業績を伸ばす過程で、売り上げが反転して株価が上がっていく局面で交渉するのがベストタイミングといわれ、M&A交渉のセオリーです。多少のタイムラグがあるかもしれませんが、売り上げ自体は下がりませんので心配する必要はありません。
 
また、DCF法は、まず1期、2期、3期・・・と各年度のフリーキャッシュフローから現在の事業価値を割り出します。さらに事業価値と会社の非事業用資産等をプラスして、そこから有利子負債を差し引いた数字が、株式価値となります。会社が生み出す将来の予測利益を見積もり、その総和を企業価値とする企業評価方法です。

本連載は、2012年12月19日刊行の書籍『オーナー社長のための税金ゼロの事業承継』から抜粋したものです。2015年1月1日施行の税制改正は反映されておりませんので、ご留意ください。

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連載オーナー社長のための税金ゼロの事業承継

GTAC(ジータック)とは、株式会社幻冬舎総合財産コンサルティング(GENTOSHA TOTAL ASSET CONSULTING Inc.)の略称。出版社グループの強みを生かした最先端の情報収集力と発信力で、「中立」「斬新」なサービスを相続・事業承継対策からM&A、国内外の不動産活用といった手法を駆使し、顧客の財産を「防衛」「承継」「移転」するための総合的なコンサルティングを行う。編著・共著に『相続税をゼロにする生命保険活用術』『究極の海外不動産投資』『法人保険で実現する究極の税金対策』『スゴい「減価償却」』(いずれも幻冬舎メディアコンサルティング)など。GTAC公式サイトhttp://gentosha-tac.com/(写真は代表取締役の山下征孝)

著者紹介

オーナー社長のための 税金ゼロの事業承継

オーナー社長のための 税金ゼロの事業承継

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

事業承継の成功は自社株式を制することにあり ムダな税金を払わずに後継者に事業を譲り渡す。その秘訣は自社の株価を極限まで引き下げることにあった。「一年分のオフィス賃料は一気に払う」「高収益部門を分社化して本体の利…

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