2024.12.20
第1回
連載
『その医療情報は本当か』
※本連載は、田近亜蘭氏による著書『その医療情報は本当か』(集英社)から一部を抜粋・再編集したものです。
関連書籍
-
その医療情報は本当か
- 著者
- 田近 亜蘭
- 出版社名
- 集英社
- 発行年月
- 2024年10月
「この健康食品は80%の人に効果があった」と表示があると、その商品には高い効果があると感じるものだ。 しかし、実際には「たった10人を調査して8人に効果があった」だけかもしれない。 医療の定説や広告、健康食品の表示など、「情報」の正誤や信頼性を見極めること、それは自らの健康を守るための意思決定において重要だ。 「ヘルスリテラシー」とは、「自分に適切な医療・健康情報を探し、理解して活用する能力」である。 その身につけ方や正確な医療情報へのアクセス法について、エビデンス研究の専門家医師が詳細に解説する。 【主な内容】 新聞に載った医療情報…20年後は有効か? 「死亡率が3倍に!」といっても… 医療広告に「体験談」「回数無制限」「施術前後の写真」は禁止 オンライン診療の「やせ薬」処方でトラブルが急増中 通報サイト「医療機関ネットパトロール」がある 健康食品はあくまで「食品」 「飲酒する人には肺がんが多い」は適切か…因果関係の証明は難しい 平均寿命…余命はあと何年? 医療の「エビデンス」には6つの「レベル」がある 「診療ガイドライン」とは医師の診療手引書 診療ガイドラインが検索できる便利なサイトがある 「がん相談支援センター」を活用しよう 「標準治療」ががんの最良の治療法 「先進医療=上質な治療法」ではない 「緩和ケア」は終末期の治療ではない 「統合医療」「代替療法」…ことばを整理する 医療情報の「見極めかた」と「誤りを信じ込む心理」 真実はもっとも面白くないあたりにある