【CFPが警告】まとまったお金がある人ほど危ない…「孤独」が招く浪費

おひとりさまの老後破産は、収入が少ない人だけに起こるものではありません。退職金や相続でまとまった資金を手にした人ほど「貯金があるから大丈夫」という安心感から毎月の赤字を放置し、気づいたときには手遅れ。これが典型的な失敗パターンです。

さらに、人は孤独や不安を感じると、買い物で得られる一時的な高揚感によってそれを紛らわせようとする傾向があります。定年で社会的つながりが細くなったおひとりさまは、「消費による心の埋め合わせ」にも注意が必要です。

【対策1】まず「毎月いくら足りないか」を出す

最初に確認すべきは、年金などの定期収入と毎月の生活費の差額です。年金が月16万円、生活費が月25万円なら不足は月9万円、10年で1,080万円。ミチコさんのように支出が膨らめば、取り崩しのスピードは一気に上がります。まとまった資金があるように見えても、ペースを決めずに使えば、医療や介護の負担が増す後期高齢期に頼るべきお金が底をつきかねません。

【対策2】お金を「3つの財布」に分ける

退職金や相続などの一過性の資産は、生活費と完全に切り離しましょう。同じ口座にあると、人は「見えているお金=使えるお金」と感じてしまいます。それならば「生活費」「特別費(娯楽や家電の買い替えなど)」「老後防衛資金」の3つの口座に、物理的に分けておくのが確実です。特に、「老後防衛資金」は、75歳以降の介護・医療・施設費に充てる原則手をつけてはいけないお金として確保しておき、取り崩し方も慎重に検討します。

【対策3】楽しみは我慢せず「予算化」する

娯楽にかけるお金を削りすぎれば、老後の暮らしは味気なくなります。大切なのは、やめることではなく枠を決めること。「旅行や外食、美容に関するものは年間60万円まで」と決めて専用口座に移し、残高が減ってきたら次の予定は翌年に回す。この仕組みだけで、衝動的な支出はかなり抑えられます。

【対策4】孤独は、お金以外のもので埋める

孤独感をお金で埋めようとすれば、支出に際限はありません。美に対して関心が高いミチコさんなら、たとえば費用を抑えた区民センターのヨガや水泳教室で健康的な若々しさを手に入れるという方法も選択肢のひとつでしょう。体を動かしたり、同じ趣味を持つ仲間とおしゃべりしたりするだけでも、寂しさを買い物で満たす必要は薄れていくのではないでしょうか。