IT企業を創業して成功を収めた夫の度重なる不倫に悩まされ、別居生活を送っていたメグミさん(仮名・57歳)。ある日、夫から財産分与と慰謝料合わせて4億2,000万円という「破格の離婚条件」が提示されます。しかし、メグミさんはすぐには首を縦に振りませんでした。本記事では、高額な解決金を前にしても「あの女と幸せになるのが許せない」と離婚を拒絶する妻の執念と、調停の行方について、弁護士法人山村法律事務所の山村暢彦弁護士が解説します。
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不倫した社長夫の〈4億2,000万円の離婚条件〉を拒否…「あの女と幸せになるのが許せない」57歳妻の執念と調停の行方【弁護士が解説】
IT社長の夫は不倫の常習犯…妻に提示した〈破格の離婚条件〉
「お金で解決できると思わないで!」
都心の高級マンションで暮らすメグミさん(仮名・57歳)は、数年前に夫が申し立てた離婚調停に臨んでいました。夫側から提示されたのは、財産分与と慰謝料を合わせて4億2,000万円を支払うという条件でした。しかし、メグミさんはその提案を飲みません。
IT企業を創業し成功を収めた夫は不倫を繰り返し、女性の影が絶えませんでした。メグミさんは不審な点があるたびに探偵事務所へ調査を依頼して相手を特定し、関係を終わらせるよう夫に迫ってきました。
しかし、夫は数年前から単身赴任先で特定の女性と暮らすようになり、都内の自宅にはまったく帰ってこなくなりました。メグミさんは夫から月額150万円の生活費を受け取り、子どもたちと別居生活を送っていました。
そんななか、一番下の子どもが大学を卒業するタイミングを見計らい、夫はメグミさんに頭を下げてきました。
「自宅マンションなどの不動産や預貯金を計算し、財産分与として4億円を渡す。これまでの不倫については本当に申し訳なかった。慰謝料として2,000万円も支払う。だから頼む、離婚してほしい」
メグミさんは夫の申し出になかなか応じず、別居状態は長く続きました。しびれを切らした夫側は、ついに家庭裁判所へ離婚調停を申し立てたのです。