7,000万円と一等地のマンションを相続…72歳社長夫人が続けた月100万円の「セレブ生活」

マサコさん(仮名・72歳)は現在、都内の一等地にあるマンションで一人暮らしをしています。

夫とともに「セレブ生活」を送っていたマサコさんですが、実はいま、老後破産の危機に直面しています。かつて7,000万円あった預貯金が、いつの間にか2,000万円にまで激減したのです。いったいなぜ、これほどの大金が消えてしまったのでしょうか。

5年前、マサコさんが67歳だったころ、広告代理店を経営していた夫が脳梗塞で急逝しました。一人息子はすでに結婚して独立しており、マサコさんは都内の一等地にあるマンションと預貯金7,000万円を相続することになりました。

夫の生前、世帯年収は4,000万円ほど。百貨店の外商を利用してたびたび高級ブランドのバッグや洋服、宝飾品を購入しており、友人とのランチは1回1万円以上が当たり前。美容院やエステにも定期的に通い、海外旅行を楽しむなど、ゆとりある生活を送っていました。

しかし、夫が亡くなったあとの収入は、遺族年金とマサコさん自身の年金を合わせた月15万円のみです。それでもマサコさんは「夫が遺してくれたお金もあるし、老後の心配はない」と、こうしたセレブ生活をやめることはありませんでした。

こうして夫の死後も生活水準は変わることなく、毎月の支出は100万円近い状態が続いていました。

「5年で5,000万円使ったの!?」息子の言葉で突きつけられた老後破産の足音

しかし、そのような生活が長く続くはずもありません。夫の死から5年が経過し、72歳になったマサコさんのもとに、一人息子が久しぶりに訪ねてきました。

世間話がてら、なにげなく母親の資産状況について聞くと、母親からの答えに息子は驚きを隠せません。

「お金は大丈夫なの?」
「大丈夫よ。まだ2,000万円くらいは残ってるから」
「2,000万円!? ……ちょっと待って、5年で5,000万円使ったの? それ、このままだとあと数年で破産だよ」

そう指摘されて、マサコさんの心に焦りが生まれます。しかし、長年染みついた習慣を急に変えることはできません。

「私だって気をつけてるわよ。でも、周りとの付き合いもあるし、いまさら急に生活を変えろっていったってできるわけないじゃない。私だけ急に節約生活なんてみっともないわ」

実際に収支を確認すると、マサコさんの毎月の支出は約100万円にも達していました。

【マサコさんの月間支出】
 

●食費:10万円

●光熱費・通信費:5万円

●医療費:2万円

●衣服・買い物:8万円

●習い事:3万円

●タクシー代:5万円

●旅行・レジャー費:7万円

●美容院・エステ代:10万円

●友人とのランチや外食:15万円

●百貨店の外商利用・ブランド品購入:20万円

●その他雑費:15万円
 

合計:100万円

一般的な家庭であれば、2,000万円あれば安心できる金額かもしれませんが、毎月100万円近くを支出するマサコさんの生活水準では決して十分とはいえません。

このままでは資金が枯渇し、最悪の場合長年住み続けた自宅を手放さなければなりません。マサコさんはここではじめて、自身の置かれた恐ろしい現実に気づいたのです。