50代・60代が陥りがち…「新NISA」の失敗パターン

新NISAで失敗に陥る人には共通する2つのパターンがあります。1つ目が、なにを買うべきか悩み続けて結局なにもしないパターン。2つ目が、十分な検証をしないまま投資商品を購入し、本当にこれでいいのかと疑いながら終わってしまうパターンです。

特に50代・60代の方は、運用可能な期間が限られ、退職や年金受給など、資産の取り崩しが近づいています。不測の事態に対応することが難しくなるからこそ、このパターンから抜け出すことが重要になってきます。

商品選択後によくある失敗は、大きく3つに分類されます。

1.退職金やコツコツ貯めた資金を無計画に投資してしまう

2.相場が30~50%下落する可能性を具体的に想定していないまま投資する

3.生活費や年金を逆算せずになんとなく投資する

成功のカギは「年金額と生活費からの逆算」

成功のカギは、明確な目標を設定し、そこから逆算することです。まず老後に必要な毎月の生活費を具体的に算出してください。たとえば月30万円であると仮定します。

次に、毎月受け取れる年金額を正確に把握することが重要です。年金の把握を怠る人は非常に多いですが、月5万円の誤差があれば20年間で1,200万円の差が生じます。ねんきん定期便で正確な受取額を確認してください。

その後、必要な生活費から年金額を引けば、年金以外で用意すべき金額が見えてきます。月30万円の生活費が必要で年金が月18万円であれば、年金以外に月12万円が必要です。

金融電卓を使えば、この必要額をもとに逆算できます。年利5%で運用した場合、月12万円を25年間受け取るには約2,075万円の資金が必要であることが判明します。

さらに、この2,000万円を10年で作る場合、現在500万円をすでに運用していれば、毎月約8万円の積立投資で達成できる計算になります。

明確な「目標数値」が暴落時の心理的支柱に

計算上の具体的な目標数値は、資産形成の成否を分ける重要な要素となります。目標がない場合、多くの人は「毎月5万円程度でよいだろう」と根拠なく判断し、10年間続けても771万円にしかなりません。

一方、明確な目標がある人は月8万円を継続し、10年後に1,234万円に到達します。その差は約500万円です。

多くの人は情報を目にして「わかった」と思い込みますが、実際に自分の数字に当てはめて計算を実行することはほとんど行われていません。そのため、数日後には「結局いくら積み立てればよいのか」と同じ質問を繰り返してしまうのです。

自分の状況に当てはめて実際に計算し、自分なりの判断基準を確立することが重要なのです。