もう、孫にも息子にも会えなくていい…80歳女性の覚悟

「あの女には一銭も渡したくないんです」

80歳の女性タキさん(仮名)は、静かですが、決意に満ちた声でそう切り出しました。

タキさんの夫は、都内に複数の不動産を持つ資産家でした。その夫が亡くなったのが十数年前。

相続の際、長男のイチロウさん(仮名・54歳)をはじめ、家族は「父さんの遺産は母さんが好きに使ってくれ」と、相続放棄を申し出てくれたといいます。

そんな息子たちの言葉に心から感謝したタキさん。しかし、その場で唯一、猛烈に反対の声を上げたのが、長男イチロウさんの妻・マユミさん(仮名・49歳)でした。

「全額お義母さんなのはおかしい!」と詰め寄るマユミさん。イチロウさんが強引に連れ帰る形でその場は収まったものの、タキさんの心には一抹の不安が残りました。

“張り付いた笑顔”で近づいてくる義理の娘

夫が生きていたころは、ほとんど顔を見せなかったマユミさん。しかし、夫の死後、彼女の態度は豹変します。

「お義母さん、お加減いかがですか?」

「お義母さん、お一人で寂しいでしょう? 孫たちも会いたがっているんですよ」

マユミさんは、かつての無礼などなかったかのような、張り付いた笑顔で頻繁に訪ねてくるようになったのでした。

そして、口を開けば「学費がかさんで」「下の子が留学したいらしくて」と、孫を盾にした金銭要求が始まります。自立心が強く、夫と共に身を粉にして働いてきたタキさんは、他人のお金を当てにするマユミさんに強い嫌悪感を抱くようになったそうです。

タキさんは息子に「財産を狙われているようで不愉快だ」と伝えました。しかし、イチロウさんは妻から「あなたの稼ぎが少ないから実家を頼るしかないんでしょ」と罵倒されて以降、強く言えないとのこと。

「息子も孫も愛しています。でも、私がいなくなった後、あの女が勝ち誇った顔で私の遺産を使い果たすのかと思うと、死んでも死にきれません。だったら、今のうちにすべてを終わらせたいんです」

タキさんは現在、弁護士のもとを訪れ、わが子との絶縁すら辞さない覚悟で、特定の親族に一銭も渡さないための法的手段を相談しています。果たして、タキさんの願いは叶うのでしょうか。