公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2024年度)」によると、2020年から24年までの5年間で、マンションの管理費は約7.5%、修繕積立金は約16.5%上昇しているそうです。では、毎月徴収されるこのお金が、実際どのように管理・使用されているのか――。1級建築士・建山晃氏の著書『[新装版]マンションの大規模修繕でダマされない方法』(彩図社)より、マンション大規模修繕の“ありえない実態”を紹介します。
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こんな詐欺まがいのことが許されるのか…70歳・一級建築士が自宅マンションで目の当たりにした「大規模修繕」のありえない実態
「マンション100年時代」に問われる長期修繕計画の重要性
2009年に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行された。基本になったのは、自民党が2007年に政策提言した「200年住宅ビジョン」である。
その名の通り、住宅の寿命を200年にする考え方である。さすがにいきなり200年住宅を作るのは難しいので「長期優良住宅」という名前になったということだろう。また2021年には一部改正された政令が閣議決定され、住宅ローンも50年を提供するところがある。
マンションについても、50年はもちろん、100年の寿命を考えた長期修繕計画でなければならない。実際にコンクリートのマンションにはそれだけの年数に耐えるための技術が備わっている。
しかし、長期計画のための大切なお金を無駄な管理費や修繕で使い果たしてしまい、大事な修繕ができなくなっているのが現状だ。そうなればマンションはスラム化し、マンションの価値が下落してしまう。そのようなことには絶対にしてはいけない。
また、修繕積立金の残高は中古マンションを購入するユーザーに対して明らかにしなければならないことになっているため、そのマンションの価値を決める大きな要因である。
建山 晃
1級建築士