アメリカ人の妻と幼い子ども2人を抱えながら、肉体労働(大工)を主な仕事として生活を送る日本人“地獄海外難民”氏。レイオフに怯えて新しい職を探すが、ことごとく無視されしまい……。YouTubeも話題の著者による『底辺の大工、ヤバいアメリカで生きのびる 絶望の中で見つけた「自分を見失わない」方法』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編して、アメリカでの就職の厳しい現実をご紹介します。
「高卒おじさんにオフィスの席はない」…解雇に脅える日本人大工が“自由の国”で見た絶望【人気YouTuberが語る】
就職活動を始めるが70社から断られる
組合に加入していれば労働者の権利は守られますが、1つ問題があります。それは、年に平均2〜3ヶ月はレイオフ(解雇期間)になってしまうこと。現場の仕事は必ずいつか終わりますが、現場経験の浅い見習いから徐々に解雇されていきます。
レイオフ中は、一応unemployment benefitが受けられます。これは日本の失業保険みたいなもので、レイオフ中以外でも、技術学校に通学している期間も少しの額は受け取ることができます。
人によってもらえる額は変動し、最大で週に500ドル程度ですが、僕は週320ドル(4万8000円)です(まったく足りません)。
またニューヨークの冬は、雪が何十センチも積もる日がたくさんあります。雪の日の運転は危険なので、仕事がお休みになります。
当然ですが、休んだ分の日当は出ません。生活費が減り、さらに難民家の借金が増えていきます。休めば即、無収入の不安定な労働形態と、レイオフの恐怖。これが永遠に続くと思うと、かなり大きなストレスです。
また、大工組合で加入している健康保険の設計が変更になり、今後は高額医療請求になる可能性が出てきました。そんなこともあり、最近、僕は大工以外の仕事に挑戦してみるのもいいかと思うようになってきました。
そこで、レイオフで組合からの仕事を待っている間、興味のある分野で就職活動をしてみることにしました。動画編集や、建設関係のマネジメント職です。
「ひょっとしたら……」という期待を込めて、約70社に履歴書を提出。さあ、どうなることか。ドキドキしながら結果を待ちます。
結果は……なんと、70社のうち、返事をもらえたのはたったの2社のみ。 厳しい現実を目の当たりにして、僕はひどく絶望しました。
