ロシア人の妻と幼い子ども2人を抱えながら、アメリカで生活を送る日本人“地獄海外難民”氏。大工の見習い3年目として働きながらも、それだけでは家族を養っていけず、フードデリバリー、ライドシェア、YouTubeなどの副業、さらには借金をして生活費を工面することに……。YouTubeも話題の著者による『底辺の大工、ヤバいアメリカで生きのびる 絶望の中で見つけた「自分を見失わない」方法』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編して、リアルな給料事情をご紹介します。
年収600万円以上なのに「生活は地獄」…娯楽一切なし・クレカで借金を重ねながらアメリカで暮らす日本人の財布事情【人気YouTuberが語る】
毎月、借金を増やしながら生活してます……
難民家の支出は約70万円ほど。そんな生活費を、一体どうやって稼げばいいのでしょうか。
僕の職種は大工ですが、見習い期間3年目なので、今の時給は24ドル(3600円)になります。月の平均額は2880ドル(43万2000円)ぐらい。そこから税金がおよそ26%引かれて、約2100ドル(約31万5000円)になります。
アメリカで働く時は基本、会社から交通費が出ません。平均して月に360〜480ドル(5万4000〜7万2000円)くらいかかります。
また、大工は道具代が自腹になります。一応、電気ツールなどは会社支給ですが、手動で使う工具はすべて自己負担です。消耗したり、なくなったり、盗まれたりで毎月100ドル(1万5000円)くらい使います。アメリカでは一度なくしたら確実に盗まれます。名前が書いてあっても、おかまいなしです。
さらに、大工組合に毎月200ドル(3万円)の組合費を払う必要があります。ということで、ひと月の手取りはおおよそ1440ドル(約21万6000円)です。1年を通してみると、月の平均手取り額は20万〜22万円くらいになります。
ただし、大工は1年中仕事があるとは限りません。レイオフ(解雇)期間が2ヶ月くらいはあります。また、僕は見習い中なので年に1ヶ月間は技術学校に行かないといけませんが、当然これらの間のお給料は出ません。だから、1年のうち3ヶ月間は無給になってしまいます。
このように、大工の仕事だけでは生活費が足りないどころか、とても家賃にも届かないのが現状です。

