全日本コーヒー協会の調査によると、北欧「デンマーク」の一人当たり年間コーヒー消費量は、7.7kg。日本の3.5kgと比較しても倍以上のひらきがあります(2022年結果)。高いコーヒー消費量はカフェ文化を支え、都市部を中心に多くのカフェが存在します。これにより観光産業も活性化し、地域経済に寄与。コーヒー豆の輸入は多くの国との貿易関係を築き、国際的な経済活動を促進しています。コーヒー関連産業(輸入、加工、販売など)においては多くの雇用を生み出し、経済に貢献しているのです。デンマークのコーヒー消費は、単なる嗜好品としてだけでなく、経済的にも多大な影響を与えていることがわかるでしょう。本記事では、日暮いんこ氏の著書『北欧、暮らしてみたらこんな感じでした』(大和出版)より一部抜粋・再編集し、北欧暮らしの実態について紹介します。
「全身ユニクロ」で北欧の街に溶け込む
おしゃれしたい気持ちよりも、面倒くささのほうが勝つ日は、もう「周りから浮かなければそれでいいや」くらいの適当さで、ババッと洋服を選びます。そのときのポイントは「地味色、シンプル、動きやすい」です。
フィンランドの「Marimekko」や、デンマークの「GANNI」などのブランドの影響から、北欧ファッションには大胆でカラフルなイメージがありました。確かに、パーティーや夏日の街中であればそういう服もよく見かけるのですが、日常生活で北欧の人々が着ているのはもっぱら黒、茶など、無難な色。冒険心よりも、実用性重視。
日本よりも流行の移り変わりが激しくなく、こだわりの「マイ定番スタイル」優先で、同じものを長く着ている人が多い印象です。
それから、仕事に着て行くのは、リラックス気味なビジネスカジュアル。スーツ姿の人は日本と比べると、かなり少ない様子。ヒールは日本から持ってきたものの、一度も履いていないかもしれません。特にピンヒールは石畳に挟まり、自転車も漕げないということで「非・実用的」であり、あまり好まれません。足元はだいたいスニーカーやフラットシューズです。
ほかには、冬場は外の気温(ダウン必須)と屋内の気温(半袖でOK)の差が大きいので、重ね着上手になる必要があります。つまり言ってしまえば、北欧の街へ無難に溶け込むには、毎日全身ユニクロスタイルが、あらゆる面で非常にちょうどいいと私は気づいてしまいました。

日暮いんこ氏『北欧、暮らしてみたらこんな感じでした』(大和出版)より抜粋
通勤は自転車レース
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日暮いんこ
クリエイター