マンガ家の影木栄貴(えいき・えいき)さんが50歳にして結婚するまでの道のりを赤裸々に綴った初のエッセイ本『50婚 影木、おひとり様やめるってよ』(KADOKAWA)が5月に発売されました。1987年から1989年に内閣総理大臣を務めた故・竹下登さんの孫、ミュージシャンでタレントのDAIGOさんの姉で、最近は北川景子さんの義姉という肩書き(?)も加わった影木さん。前編に引き続き、影木さんに婚活や結婚生活、お金についてお話を伺いました。
夫婦別財布にしているワケ
――「財布は分けるべき」というのもなるほどと思いました。
影木:周りを見渡しても、お互いに自立しているカップルだと財布を分けている夫婦が多いなあと思います。
本にも書きましたが、女性がある程度以上の金額を所持していることを知ると、「働かなくてもいいのでは?」と考える男性は少なからず存在します。逆に夫になる人の資産も知りたくなかったです。私より多くお金を持っていたら「じゃあワイは働かなくていいや」と思ってしまうかもしれないですし、今までのように仕事を頑張れなくなったりするのが嫌なんです。
とにかく自分たちがお互い自立できるお金を持っていればいいのかなって。ただ、共同財布は作っていて、必要なものがあったらそこから出して、なくなったら相談して足しています。まあ、それは生活費がかからない別居婚だからできることかもしれないですね。
「世間のピラミッド」から一歩引いて見ている
――本を読んでもお話を聞いていても、自分のことをよく知っていて、ご自身や周りを客観的に分析されているというか達観されているなあという印象なのですが、それは元々の性格なのでしょうか?
影木:それについてはちょっと自覚している原因がありまして……。私が高校生の時に祖父が総理大臣になったのですが、とにかく世間からのバッシングがすごかったんです。自宅の前でバッシングしている集団が怖すぎて、集団の中からも外からもものを見るようになった気がします。
テレビで言っていることや週刊誌に書いてあることは絶対ではないというのを身をもって知ってしまったし、マスコミが扇動して集団が暴走したときの怖さを知ってしまった。そんな世の中のからくりのようなものをみたら、世間のピラミッドから一歩出ちゃったところがあって、ピラミッドを外から見ているなと思う時はたまにあります。
THE GOLD60編集部