1980年代を彩った歌姫「中森明菜」の人気楽曲

1982年5月1日、デビューシングル『スローモーション』発売。各レコード会社はイチオシの新人を春前にはデビューさせ、年末の賞レースに臨むというのが一般的だった時代。松本伊代、早見優、堀ちえみ、小泉今日子、シブがき隊と、「花の82年組」といわれるアイドル豊作の年において、中森明菜さんのデビューは、一歩遅いものでした。

『スローモーション』は派手な売れ方はしませんでしたが、ランキングはじわりじわりと上がり、最高位30位を記録。同年7月28日に発売となった『少女A』は、インパクト大の歌詞に注目が集まり、スマッシュヒット。TBS系「ザ・ベストテン」では最高3位を記録しました。

またセカンドシングルに先駆けて発売されたデビュー・スタジオアルバム『プロローグ〈序幕〉』は、初登場7位を記録。シングルよりもアルバムのほうが先にトップ10入りするというのは異例のこと。アイドルはアルバムよりもシングルが売れるというのが通例でしたが、明菜さんはデビュー当時から別格だったのです。

そしてサードシングルとなる『セカンド・ラブ』は、週間1位を記録。通算6週にわたり1位を獲得し、自身最大のヒット曲となります。

6枚目のシングル『禁句』から11枚目『ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕』までは50万枚以上のセールスを連続して記録し、8枚目のシングル『サザン・ウインド』から21枚目のシングル『TATTOO』まで連続1位を獲得。そして1985年『ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕』、1986年『DESIRE -情熱-』では、2年連続で日本レコード大賞を受賞。これは、史上2組目となる快挙でした(ちなみに、初めて連続受賞を果たしたのは細川たかしさんで1982年『北酒場』1983年『矢切の渡し』)。

90年以降はスキャンダルが先行するように、生歌を聞く機会も減ってしまいましたが、やはり日本を、時代を彩る歌姫。そのパフォーマンスが熱望されているのは、多くの人が知るところ。今回はファンイベントへの登場ですが、一刻も早く、明菜さんの歌声を聞きたいものです。

そこで今回は、2024年6~7月に検索数が多かった中森明菜さんの楽曲を、編集部がリサーチ! 復活イベントを前に注目された人気の楽曲をみていきましょう。