老後は何が起こるか分からないもの。年金や貯金に余裕があっても、病気や介護により一瞬で吹き飛んでしまう可能性があります。定年後の収入を増やすためには、事前に年金制度やライフプランについて考えることが大切です。本記事では、生前整理・遺品整理のプロの山村秀炯氏による著書『老後ひとり暮らしの壁 身近に頼る人がいない人のための解決策』(アスコム)から、老後の収入の基軸を担う「年金」について解説します。
60歳から年金を繰上げ受給すると…損益分岐点は?
その反対に、早くから年金が欲しい場合は、受給金額を減らすことで、65歳よりも前から年金受給ができます。たとえば、これから年金を受給する方の場合、約24%減額すると、60歳から年金受給ができます。これを「繰上げ受給」と呼びます。
79歳以下で亡くなった場合は、60歳から繰上げ受給したほうが、しなかった場合よりも年金の総受取額が多くなります。
なお、老齢基礎年金額は毎年見直されるので、将来の受給額を確定することはできません。また、厚生年金も厚生年金保険に加入していた期間や支払った保険料の金額によって、受給金額は変わってきますので注意が必要です。
山村 秀炯
株式会社GoodService
代表