どこにでも使えるのは「ウィッグ」

さすがにターバンで、冠婚葬祭には行けません。どんな場合でも大丈夫なのがウィッグです。初めてグレイヘアのウィッグを試着したところ、あまりに自然と馴染んだのに驚きました。ウィッグの白髪の量が地毛よりも多かったのですが、動きがある軽やかなヘアスタイルで、むしろ若々しく見えました。

「若々しく見えるヘアは、色ではなくボリューム」を実感した瞬間です。これなら移行期だけでなく、急なお出かけの時にも使えて便利ですね。ウィッグを選ぶポイントは、黒髪ではなく、グレイヘアや明るい色にすること。

実は、いちばん老けて見えるのが、黒髪です。年齢を重ねたら髪は明るめにしたほうが、自然に見えます。

おしゃれは、ヘアスタイルで決まると言って良いくらい重要です。それを考えると、おしゃれ度を簡単に上げるアイテムとして、ウィッグは投資価値があります。

安いウィッグもありますが、メガネと同じように顔の近くにつけるものですから、ある程度良いものをおすすめします。おすすめは、店頭で頭のサイズに合わせてくれ、似合うようにヘアカットをしてくれるタイプ。少し高価でも、メンテナンスをしてくれるところで購入すると、長く使えますよ。

白髪は、「老いを受け入れる」きっかけになります。確かに老けて見えますが、おしゃれが楽しくなる要素もたくさんあります。そんなに怖がらず、軽い気持ちでトライされてはいかがでしょう。

やっぱり嫌だわ、と思えばまた染めれば良いんです。

私が白髪染めをやめた10年前に比べると、街でグレイヘアの女性をよく見かけるようになりました。そのたびに、染めない選択もできるようになったんだとうれしくなります。以前は白髪でいるとだらしないとか手抜きと言われましたものね。

花本幸枝
グッドエイジスタイリスト