7日間の講義形式でExcelの使い方を伝授するコミックエッセイ、『マンガでわかる Excel』(2020年刊行、KADOKAWA)。これまでの記事では、本書より「今すぐ使える関数7選」を抜粋し、計5つの関数を紹介しました。今回は残りの2つを見ていきましょう。
【仕事で大活躍】「Excelさん、“この条件に合うデータ”を合算して」→パパッと集計完了!今すぐ使える関数、「条件付き合計」をマスターしよう【マンガで解説】 必須!今すぐ使える関数7選③
<前回記事>
【今すぐ使えるExcel関数】成績が60点以上なら「合格」と自動入力して!…“条件を満たすかどうか”をパッと判定してくれる「IF関数」【マンガで解説】
登場人物紹介
Excel初心者、必見!今すぐ使える関数(詳しい使い方は記事後半へ)
条件に合った値を合計する「SUMIFS関数」
SUMIFS(サムイフズ)関数は、条件に合致するセルを含む行を抽出し、その行の指定した数値を合計します。特定の条件に合う項目だけを合計できるので、膨大な情報が記録されたデータベースでも、以下のような目的別の集計が簡単に実現します。
・「売上高」を「取引先別」に集計する
・「売上高」を「取引先別・商品別」に集計する
・「人件費」を「店舗別」に集計する
・「試算表の金額」を「表示する科目別」に集計する
関数には「合計を取る列」、「条件に合うかセルを調べる列」、「条件」を順に指定します。すると、条件に合う行だけをピックアップし、その行の数値を合計して表示します(図表1・2)。
「合計を取る列」や「条件に合うかセルを調べる列」は動かせないように、絶対参照*にしましょう(図表2)。
複数の条件を指定することも可能
SUMIFS関数は、複数の条件で絞り込んで合計する場合でも利用できます。合計する列を指定したら、「条件範囲1と条件1」、「条件範囲2と条件2」…という順に指定していきます。
なお、図表3のようなマトリクス型の表で合計を集計する場合、「条件1は列を固定③」、「条件2は行を固定⑤」というように、条件を複合参照*にしましょう。
★条件を複合参照にしないと、参照先がずれてしまい、正しい結果が表示されません(図表5)。
*絶対参照や複合参照については、関連記事『【マンガでわかるExcel】「数式をコピーしたら、エラーになった」の原因と解決策 回避するには「この1文字」を追加しよう』で解説。
条件に合うセルの件数を数える「COUNTIFS関数」
COUNTIFS(カウントイフズ)関数は、条件に合うセルの件数を数えて表示します。つまり、「SUMIFS関数の合計がないバージョン」とも言えます(図表6)。
【監修】羽毛田 睦土
公認会計士・税理士。羽毛田睦土公認会計士・税理士事務所所長。合同会社アクト・コンサルティング代表社員。東京大学理学部数学科を卒業後、デロイトトーマツコンサルティング株式会社(現アビームコンサルティング株式会社)、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)勤務を経て独立。現在は、エクセルの研修を行う他、エクセルVBAやGASのプログラム開発なども行っている。おもな著書に『関数は「使える順」に極めよう! Excel 最高の学び方』(インプレス)など。
【漫画】あきば さやか
宮城県出身・東京都在住。仙台の広告代理店で、5年間企画営業として勤務後、イラストレーターに。 2015年から独身会社員時代のしくじり体験をもとにした4コマ漫画「しくじりヤマコ」を SNS上で発信。働く女性を中心に共感を呼ぶ。現在は結婚・出産し、仕事と育児の両立に奮闘中。そんな日々の様子をブログでも更新している。おもな著書に『服はあるのにキマらない! ~おしゃれ迷子共感系日記~』、『おしゃれなママっていわれたい!』(ともにマイナビ出版)、『スパ あんこうの胃袋』『マンガでわかる プレゼン・資料作成』(ともにKADOKAWA)など。