「アンティーク」なら、落ち着いた光沢感が肌に馴染む

繰り返しになりますが、私たち世代には、アクセサリーは必須です! 

そういう私も、数年前まではほとんどアクセサリーをつけませんでした。まず重いネックレスは肩が凝るので無理、ピアスの穴を開けていないので、イヤリングだと痛いし落としそうです。唯一、指輪だけはつけていました。

ところが、くすんだ顔を明るくするのにキラキラが効果的だと気づいてから、急にアクセサリーに目がいくようになりました。最初はキラキラに目が慣れていないせいか、なんとなく違和感があり落ち着きません。このキラキラがもう少し控えめだったら……と思いながらアクセサリー入れを探してみると、母の使っていたブローチを見つけました。50年ほど前のものでしょう。シルバーがちょうど良い感じにくすんでいて、程良く落ち着いて見えました。

アンティークという手があったんですね。

ピカピカしたアクセサリーに抵抗がある方は、アンティークアクセサリーから始められてみてはいかがでしょう。アンティークの良いところは、程良い光り方だけでなく、その時代だからできた細工など、人の温もりを感じるところです。

高価なイメージがありますが、要は古いアクセサリーで、古着屋さんでも見つけることができます。時を経たアクセサリーは、歳を重ねた私たち世代と同じキャリアを重ねていますから、とても馴染みます。そこには、時を経たからこその優しい美しさがあります。人も、モノもそうではないでしょうか。

時間は、衰えさせるものもあれば、新たな魅力も生み出します。

アンティークアクセサリーは、そんなことも教えてくれます。

「アンティーク」とは、製造から百年以上経っているものを指すので、正確には「ヴィンテージ」や「ユーズド」と呼びます。でも私は「アンティーク」という響きが素敵なので、ついついそう呼んでしまいます。新しくなくても、素敵なものはたくさんあります。

私たちもそうありたいと思います。

花本幸枝
グッドエイジスタイリスト