前回は、売買市場でアンティークコインに高値が付く理由を説明しました。今回は、アンティークコインをネットオークションで購入する際の留意点を見ていきます。

「初めて名前を聞く業者」からは絶対に購入しない

日本でも大手オークションサイトを中心にアンティークコインは売買されています。スラブに入り、鑑定結果もつけられ、一見すれば本物と相違ありません。しかし、ネットオークションで手に入れるには相応のリスクがつきまとうということを忘れないでください。精巧なニセモノは多数出回っており、細心の注意を払う必要があります。それでもネットオークションで買われる際は、次の点にご注意ください。

 

「初めて名前を聞くオークション業者」

「ご自身が初めて購入する際」

 

これは我々プロであっても注意している点です。特に初めて名前を聞くところからは絶対に購入しません。ネットはあくまでネットなので、名前だけで実際には存在していない業者である可能性も十分考えられます。

 

また存在していたとしても、落札し、入金した時点で業者が雲隠れする可能性もあります。実は私も個人で売買している時に経験したことがあります。「あれ? 全然送られてこない」と思っているうちにいつの間にかホームページが消えてしまう・・・それはイタリアの業者でしたが、もう取り返しがつきません。

 

また実在し、評価も素晴らしい業者であっても、ネットで買うということは現物が見られないということです。写真はいくらでも加工することが可能です。そんなことがあるのか? と思われるかもしれませんが、レストランやショップの商品、タレントの画像が加工されているのと同じようにごく当たり前に行われています。鑑定会社に鑑定してもらい、鑑定書がついていたとしても、中身はどのようにでも加工できるので、できれば避けたいところです。

個人が海外サイトのオークションに手を出すのは危険

鑑定されたコインは鑑定会社のスラブに入っていますが、このスラブ自体もニセモノが出回っています。実際に中国の業者が数年前に摘発された例もあります。その時点ですでに世界中に出回ってしまっており、いまも全ては回収されていません。

 

ネットオークションであれば、ニセモノでも粗悪品でも加工して出品できてしまいます。大手業者で精査してやっている会社もありますが、どこの会社が安全で、どこの会社が危険というのは判断がつきません。特に個人の方がネットで、海外のサイトで落札するというのは非常にリスクの高い行為です。基本的に手を出さないほうが安全であることは間違いありません。

 

ひとつ経験談として、海外のサイトに送金すると、金融機関からチェックが入りました。金額は数百万円単位なので、マネーロンダリングなどを防止する意味合いだと思いますが、何の目的で何のために送金したのか細かに聞かれることになります。INVOICEを出せ、使用目的は何なのか? お金の出どころは何なのか? どこからどうやって物が入ってくるのか? 等々。まるで犯罪者扱いです。「自分のお金」なのにです。

 

これは税制の面でも同様です。海外送金はハッキリ履歴に残りますので、「私は海外で高価な何かを買いました」と国に対して宣言することになります。この点についても、気にされる方にとってはデメリットといえます。ちなみに、国税は全ての金融機関に対して情報開示を求める権利を保有していますので、これら送金記録は全て筒抜けだという事は皆様周知の事実のようです。

本連載は、2016年11月20日刊行の書籍『海外富裕層がやっている“究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

西村 直樹

幻冬舎メディアコンサルティング

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