知識も資金もない普通の人が多額の融資を受け、不動産投資で成功するには? 本連載では、株式会社ライフラリ代表・大河原雄剛氏の著書、『はじめの一歩を踏み出す一冊 ふつうのサラリーマンがもっとハッピーになる不動産投資の授業』(廣済堂出版)の中から一部を抜粋し、不動産投資物件を増やし、スケールメリットを享受するためのメソッドを実例とともに紹介します。

どうせやるならコツコツやるよりもスピード勝負!?

大河原 大西さんはわずか10カ月の間に8棟もの物件を所有するオーナーになられたわけ
ですが、物件を増やしていったのは、やはり数字の目標があったからですか?

 

大西 それしかないですね。とりあえず、キャッシュフローで年収くらいは行きたいというのが明確な目標としてありましたから。

 

大河原 そうでしたね。不動産投資の魅力はまさにそこにあると思うんですが、森山さん
も増やしていきたいというお考えは?

 

森山 もちろん、できることならそうしたいですね。ただ、私は大西さんのように属性が
良くないものですから、融資が付くか付かないか、それ次第ということですよね。

 

大河原 大丈夫です。私だってサラリーマンではないですから大きな融資は引っ張れませ
ん。最初は小さい物件から始めてコツコツと増やしてきたんですから、やれますよ。
先にもふれましたが、私の場合、会社を設立する前も不動産会社に勤めていましたから、
大きな融資は受けられませんでした。最初は埼玉の区分所有の物件から始めて、次が戸建
て物件、1棟もののアパートにたどり着いたのは3棟目ですから、それに比べたら森山さ
んは最初からアパートを購入されたんですから、私より最初のステップが3段階も上です。もちろん大西さんは、1棟ものの1億円クラスと、もっと上を行っていますが。

 

大西 いやー、そう言われるとあれですが、私だって大河原さんの会社に出会うまでは、
3000万円の融資でダメ出しされていましたから、最初から1億円なんて考えてもいま
せんでした。結局、物件は融資が付くか付かないかである程度決まってしまいますから、最初から大きな融資を付けてもらったのはありがたかったですね。結果的に一気呵成に増やしてしまった感じがありますが、キャッシュフローの目標額があると、物件を増やさないことには達成できないわけです。それで、どうせやるならコツコツやるよりも、今がたまたま不動産投資にとって良い時期かもしれないと、スピード勝負で一気に行くほうを選んだ面がありますね。安全運転できているかどうかが追加融資のポイントです。

金融機関が追加融資の際に「見ているところ」とは?

大河原 金融機関は融資に当たって属性評価や物件評価を重視し、それは二度目以降も同
じですが、二度目は最初の投資がうまく行っていればポイントが上がります。うまく行っ
ているというのは、収支がマイナスにならずに、きちんと運営ができているということで
す。

 

森山 つまり、キャッシュフローが出ているということですか? 入居率の管理もできて
いるし、無駄使いもしていないとか、金融機関はそういうところを見るんですか?

 

大河原 そうですね。基本的に、収支がマイナスになってしまっている人に、銀行は次の融資をしてくれません。森山さんが銀行マンだったら、そういう人に追加融資をしたいと
思いますか?

 

森山 思いませんね。危ないですもんね。

 

大西 貯金や本業の収入でしのいでいるからまだ炎は出ていないとしても、煙が出かかっ
ていて、焦げ臭いみたいな。(笑)

 

大河原 そうなんです。担保をとっているといっても、焦げ付きの危険を感じたら融資に
消極的になるのは当たり前ですよね。ですから、物件を増やしていきたい方が絶対に気を
つけなければならないのは、はじめの一歩でつまずかないことなんです。

 

森山 そうか、マズイな。私なんか物件が小さいですし、15年ローンですから、たいしたキャッシュフローは出ていません。先にも言いましたが、最終的に年間30万円くらいですから。

 

大河原 大丈夫です。きちんと運営ができていればそのうち返済も進みますし、キャッシ
ュフローをきちんと貯めていれば問題ありません。それに、森山さんの場合、まだまだア
パートローンの枠が使えますから、その要件を満たしていれば大丈夫です。

 

森山 あっー、ホッとしました。

アパートローンで金融機関がトータルで融資する限度額

大西 私はこれまでに5億円くらいの融資を受けて8棟の物件を買いましたが、アパート
ローンの場合、銀行にはそれぞれトータルの融資枠のようなものがあるんですよね?

 

大河原 それに近いものがあります。3時間目の表に示したように、一人の人にトータル
で融資する限度額がだいたい決まっています。ですから、大西さんの場合でしたら、その
額が比較的大きい2行を利用していますから、現在5億円でしたらもう少し大丈夫だと思
います。

 

大西 そのようですね。今、もう一つ別の物件を検討していますから、それを買うとだい
たい一杯一杯かなと思っていますが。

 

森山 すごいですね。私なんか公庫ですから、そんなには無理ですよね?

 

大河原 公庫の場合は最初が5000万円までで、限度額まで融資を受けるとしたら2億
円くらいと言われています。

 

森山 あっ、でもそれくらいは可能性があるんだ。3000万円の物件なら6棟くらいは
行けますね。

 

大河原 可能性はあります。そうやっているうちに資産が増えていけば、公庫でないとこ
ろで融資を受けられる可能性も出てきます。

 

森山 俄然、やる気が出てきました。

 

大河原 きちんとキャッシュフローが出ていて、それをきちんと貯めていると、金融機関
のほうの格付けも上がっていきますから、使いたくてもしばらくは我慢が必要ですね。

 

森山 そういう目標ができれば我慢できますね。

 

大西 なぜ不動産投資をやるのか、という目標は大切ですよね。私の場合はとりあえず年
収額のキャッシュフローということでしたが、それは人それぞれですから、それによって
もやり方は変わってきますよね。

 

大河原 大西さんの場合でも、現在利用されている2行が限度枠までいってしまったから
と言ってそこで終わりと思わなくてもいいと思います。

 

大西 やり方があると?

 

大河原 そうですね。担保評価が厳しい銀行でも、キャッシュフローが貯まって、使える
自己資金がかなりあれば、それを注ぎ込んで次に行くこともできます。その場合、金利は
安めですが融資期間が短くなったり物件が限定されたりします。ただ、RC物件でしたら
47年ありますから、築17年でも30年ローンが組める可能性があります。

 

大西 なるほど。そういう考え方をすればいいわけですね。

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