(※写真はイメージです/PIXTA)

バブルはもう遠い昔の話。社会人としては「中堅」ともいえる30代会社員に現況を聞くと、厳しすぎる「お金事情」が浮き彫りになりました。国税庁『民間給与実態統計調査』(令和4年)などをもとに解説していきます。

あなたにオススメのセミナー

    将来の展望が見えないと語るが…正社員の平均給与は?

    「子どもの話になりました。『2年以内には絶対に子どもを作る』と宣言されまして…。いえ、嫌いなわけではないんです。子どもは好きです。ただ、またさっきの話に戻るんですが、とにかくお金がない。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学…って、途方もないじゃないですか。特に自分が奨学金で苦労している分、我が子には楽をさせてあげたい。自分の生活もままならないのに、子どもについて考える余裕がない、というのは正直なところです。まあ妻には言えませんけど…」

     

    「結婚して、幸せです。ただ将来の展望が見えないんです」

     

    公益財団法人生命保険文化センターは『生活保障に関する調査』(令和4年度)にて、日本人の貯蓄状況について調べています。「あなたは、ご自身やご家族の将来をどのようにしたいか、そのための経済的な準備をどうしたらよいかといった、具体的な生活設計を立てていますか」との問いに対し、「生活設計あり」と回答した人は39.9%、「生活設計なし」とした人は51.5%となってます。

     

    その内訳を性・年齢別を見ていくと、男性で「生活設計あり」と答えたボリュームゾーンは40代で46.7%、一方で「生活設計なし」が最も多かったのは20代で59.6%です。女性で「生活設計あり」と答えたボリュームゾーンは50代で42.5%。一方で「生活設計なし」が最も多かったのは20代で60.0%となりました。

     

    将来のことはとてもじゃないけど考えられないと嘆く状況下、「親の存在」がさらなる負担になっているとAさんは続けます。

     

    「『貯金は大丈夫なのか』って聞かれるんですよね。まったくもって大丈夫じゃない、とも言えず、最近新NISAとかiDeCoとか流行ってるじゃないですか。政府も推奨していますし。『簡単な投資でも始めて、(資産を)増やそうと思ってる』と伝えたら、『投資なんて絶対ダメだ!』と怒り出して…」

     

    「そもそも景気だって父や母との時代とは違うんです。両親は理解してくれていない気がします」

    次ページ結婚はしたいけど、お金がなくて将来のことを考えられない…

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録
    会員向けセミナーの一覧