(※写真はイメージです/PIXTA)

年金の受給開始時期を遅らせることにより、受給額を増やすことができる「年金の繰下げ受給」。上限年齢は現状75歳、長生きリスクへの予防策にもなり得ります。しかし、メリットだけではなく、請求してから後悔する人も少なくないようで……。本記事では、社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が、Hさんの事例とともに年金の繰下げ受給の注意点について解説します。

年金は長生きリスクに備え、考え方は人それぞれ

さらに追い打ちをかけるような出来事が。Hさんはこれまで、既往症がなかったことも理由のひとつに、繰下げを希望していましたが、70歳を目前に体調を崩し、繰下げに後悔しています。

 

「私はいままで大きな病気やケガをした経験がありません。具合が悪いことに身体が慣れていないんですよ。年を重ねてからの体調の変化は精神的にも落ち込みます。なんだか、あと10年以上も生きている自信がなくなってしまいましたよ」Hさんは肩を落とします。

 

しかし、受給前のいまなら65歳に遡って増えない年金5年分をまとめて受け取ることも可能です。これを知ったHさんは「請求は取り下げます!」と少し明るい笑顔を取り戻していました。

 

年金の受け取る時期は、その人の健康状態や経済状況にもよるので、長生きした場合は繰下げが得と思うのでしょう。

 

年金の受け取りには損得を考える人が多いですが、人の寿命は損得では考えられません。後悔するかどうかわからないのです。そのため、年金は長生きリスクに備えるものとし、受け取るタイミングを考えてみてはいかがでしょうか。
 

 

三藤 桂子

社会保険労務士法人エニシアFP

代表

 

注目のセミナー情報

【国内不動産】5月13日(月)開催
銀行からフルローンを引き出す「最新不動産投資戦略」
利回り7%超!「新築アパート投資」セミナー
~キャッシュフローを最大化させるためのポイントも徹底解説

 

【国内不動産】5月16日(木)開催
東京23区×新築×RC造のデザイナーズマンションで
〈5.5%超の利回り・1億円超の売却益〉を実現
物件開発のプロが伝授する「土地選び」の極意

 

【事業投資】5月25日(土)開催
驚異の「年利50% !?」“希少価値”と“円安”も追い風に…
勝てるBar投資「お酒の美術館」とは

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

■入所一時金が1000万円を超える…「介護破産」の闇を知る

 

■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走

 

 

※プライバシー保護の観点から、実際の相談者および相談内容を一部変更しています。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧