空き家だった「300坪の実家」が地域貢献を果たす名物施設に…“ボロボロの旧家”を蘇らせた〈意外な方法〉とは?【空き家収益化のプロが解説】

空き家だった「300坪の実家」が地域貢献を果たす名物施設に…“ボロボロの旧家”を蘇らせた〈意外な方法〉とは?【空き家収益化のプロが解説】

とりあえず実家を相続したものの、活用できずに持て余してしまう人は少なくありません。本稿では、三木章裕氏の著書『実家の「空き家」超有効活用術』(フォレスト出版)より一部を抜粋し、300坪の実家を介護施設へと生まれ変わらせ、収益化のみならず地域貢献まで実現した夫婦の事例を紹介します。

経営未経験、業界未経験からのスタート

中田さんには、相当な覚悟が必要でした。当時、退職時にもらう割り増しされた退職金のほとんどを、建物の改装費用に注ぎ込まなければならないことになりました。

 

許認可関係は、筆者のほうで地元で有力な一級建築士の先生を紹介し、また介護事業に関しては、筆者の友人の介護業者に経営アドバイスをしてもらえるように説得し、中田さんが地元でスムーズに通所介護施設を運営成功できるための人集め、ケアプランセンター、病院などの紹介も含めて、各分野の専門の方とのコーディネイトを行ないました。

 

中田さんご夫婦もオープンからの1カ月は、怒涛のように過ぎて、筆者が訪ねたときは、「この間まで関東にいた気がして、企画、改装、許認可、オープンまで自分がやっているのが不思議で、ふと我に返ると、あれ? いつからこんなことやっていたんだ」と何か狐につままれたようだと笑っていました。

 

この施設は、オープン当時から、「旧家を利用した、どこか懐かしく心安らぐ施設だ」と高齢者から評判になり、あっという間に地域の名物施設になって、ローカルテレビの取材なども来るようになりました。

 

話題が話題を呼び、一時期は予約待ちになるほどで、順調に経営できるようになりました。

 

「こんな古い旧家がこんな形で蘇り、地域に貢献できる施設になったことは、ご先祖様も本当に喜んでくれていると思います」

 

と、中田さんは清々しい表情で答えてくれました。

 

古くてボロボロで、気にもかけず放置していた実家が結局、中田さんの窮地を救ってくれたのです。このエピソードからわかるのは、偶然とはいえ、地元のニーズを知り、それに合った「使う」という打ち手に舵を切った、夫婦の英断とがんばりがあったからです。

 

中田さんご自身の第二の人生に加えて、地域貢献にもつながった好事例です。

 

実家の「空き家」超有効活用術

実家の「空き家」超有効活用術

三木 章裕

フォレスト出版

【放置しているだけで、年間コスト50万円以上! 実家が「空き家」になったときの有効活用法】 人口減少社会にある日本において 本格化してきている「空き家」問題。 「自分には関係ない」 と思っていたら大間違いです…

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