画像:PIXTA

旅するように働き、稼ぐ。リゾート地での仕事を通じて、そんな生活を満喫する人たちがいる。サラリーマンを卒業して精神的に豊かな暮らしを取り戻した人、勤務したリゾート地が気に入って移住してしまった人。リゾート地での仕事を転々としながら日本一周を目指すインフルエンサー。旅するように働く人たちの形は様々だ。この連載では、リゾートバイトを通じて精神的にも金銭面でも豊かな生活を目指す人たちを紹介していく。第一回目は、ゲストハウスを経営する傍ら、閑散期にリゾートで働く関根智典・明美ご夫妻を取り上げる。筆者はリゾートバイト大手、ダイブ(東京・新宿)の原由利香氏。

夫婦で沖縄や北海道でリゾートバイト、休みに観光

和歌山の温泉旅館で働いていた時に出会った明美さんと再婚し、一緒にリゾート地で働くようにもなりました。夫婦でリゾートバイトをするのは珍しいですが、明美さんは「当初は沖縄に旅行してみたいという想いだったが、せっかくなら自分も現地で働いてみようと思い、ダイブに仕事を紹介してもらえるようお願いした」と話します。例えば、沖縄・西表島では智典さんがホテル、明美さんはスーパーで働きました。北海道のトマムでは個人経営の居酒屋で夫婦で働きました。

 

沖縄・西表島にて
沖縄・西表島にて

 

北海道のトマムでの居酒屋のアルバイト
北海道・トマムの居酒屋で

 

勤務先はそれぞれ週休2日制で、夫婦の休みを合わせてくれることも多くありました。仕事はとても忙しいですが、休みの間には2人で観光地を巡っています。「石垣島でドライブしながらショッピングしたり、友人のツアーガイドに西表島のジャングルを案内してもらったり、最高の暮らしになった」(明美さん)。

 

「北海道では帯広に行ってばんえい競馬を見たり、富良野に行って、ドラマ『北の国から』のロケ地を巡ったりした」(智典さん)。多くの観光地で「旅をするように働く」リゾートバイトならではの楽しみを満喫しているようです。

 

夫婦で休みを合わせてもらえることも(沖縄県の小浜島)
夫婦で休みを合わせてもらえることも(沖縄県の小浜島)

収入は平均月収を超える

関根さん夫婦が「リゾートバイトをして良かった」と口をそろえるのが、「50代以上の年齢の自分たちでも、20~30代の若いスタッフと上下関係なく交流でき、今でも親しく付き合っている」(智典さん)ことです。関根さん夫婦の結婚式に来てくれたり、自分が経営するゲストハウスに泊まりに来てくれたりしています。

 

ただ、安定した仕事からリゾートバイトに転じるのに、関根夫妻も当初は不安がありました。例えば収入面です。しかし、実際にやってみると十分、豊かな暮らしができました。夫婦でリゾートバイトをすると、月の収入は額面で40万円前後あります。日本の会社員の平均的な月収は30万円台半ばと言われていますから、少なくない収入です。

 

宿泊施設など勤務先には寮があるため、住居費もかかりません。東京の都心と比べれば地方は物価が安いこともあり、生活に困ることはありません。休みの日の旅行代も十分捻出できます。智典さんは「むしろ自分で高野山のゲストハウスを経営する方に不安があった」と笑います。

 

「今思えば、東京でデザイナーをやっているときは過度なプライドがあった。リゾートバイトをやり始めてからの自分と、それ以前とでは大きく変わった」。「若い人たちの間で働けば、高年齢の自分を受け入れてくれる人も、そうでない人もいる。しかし、今はポジティブな面を見ることができるようになった」。移動しながら働くことを通じて、日本が狭くなったと感じると話す智典さん。リゾートバイトを通じて人生観そのものが大きく変わったようです。
 

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※本連載は、P&Rコンサルティング編集協力のもと作成しております。

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