「どうしてママと暮らすの?別に暮らすパパはどうなるの?」…別居の際、子どもの疑問に対するベストな回答

「どうしてママと暮らすの?別に暮らすパパはどうなるの?」…別居の際、子どもの疑問に対するベストな回答
(※画像はイメージです/PIXTA)

子どもが健やかに成長するためには、両親から愛されていることを実感しなければいけません。しかし、その両親が決別した場合、子供の幸せはどうなってしまうのでしょう。この連載では、『子どもの権利条約に基づいた 子どもが幸せになるための、別居・離婚・面会交流のすべて』(自由国民社)からの抜粋転載で、様々な事情により別居・離婚をすることになった親が、共同で子どもを幸せにするためにはどうしたらいいか考えていきます。

子どものこんな質問にどう答える?

Q1:離婚って何? どうしてパパとママは別々に暮らさないといけないの?

たとえどんなに小さな子どもであっても、家族の変化、生活の変化について、誠意を持って、できるだけ子どもにわかるように説明をしてあげましょう。

 

たとえば、「ママとパパは別々のおうちで暮らすことになったの。あなたはママ(パパ)と一緒に〇〇のおうちで暮らしていくことになるわ。パパ(ママ)は違うおうちで暮らすけれど、あなたはいつでもパパ(ママ)と会うことができるのよ」というように。

 

学齢期に入るくらいの子どもであれば、「別々に暮らさなければならなくなった理由」も説明してあげましょう。たとえばこんなふうに。

 

「パパとママはどうしても意見が合わないことがあって、いつもけんかになってしまうんだ。けんかをするのはパパとママにとっても、あなた(子ども)にとっても良くないから、別々に暮らすことにしたんだ。これはおとなの問題で、あなた(子ども)の問題ではないんだよ」

 

「意見が合わないこと」の理由まで詳細に話す必要はありません。たとえば、お金の使い方であるとか、働き方の問題であるとか、どちらかに恋人ができたとか、愛情が冷めたとか、さまざまな「おとなの問題」があったとしても、それは後々、ゆっくりと、子どもが理解できるように話してあげればよいことです。

 

ただし、子どもが明らかにわかっている理由、たとえば、両親のどちらかに暴力や依存症の問題などがあって、子どもが辛い目に遭っていたり、家族がずっと困っていたというようなときには、その理由をはっきり告げてあげるほうが良いでしょう。

 

「ママはお酒を飲みすぎると暴れて、たくさんお金を使ってしまうよね。家族に暴力を振るうこともあった。そういう環境だとみんながビクビクして暮らさないといけない。だから、パパはママと離れて、あなた(子ども)とふたりで暮らしていくほうがいいと決断したんだ」などです。

 

また、離婚は夫婦にとっても、子どもにとっても、とてもエネルギーがいる大変なことです。しかし、それは人生の一つの選択であって、けっして特別なことであったり、恥ずべきことではないということもきちんと伝えてあげましょう。

 

破壊的な結婚生活を続けるほうが、長い目で見れば家族みんなを不幸にします。離婚家庭の子どもは、けっして「かわいそうな子ども」ではないのです。

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子どもの権利条約に基づいた 子どもが幸せになるための、別居・離婚・面会交流のすべて

子どもの権利条約に基づいた 子どもが幸せになるための、別居・離婚・面会交流のすべて

木附 千晶,福田 雅章

自由国民社

子どもがすくすと成長するためには「自分は両親から愛され、望まれて生まれた」という確信が必要。共同養育をする心構えのための1冊。

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