住宅ローン金利は「変動」と「固定」のどちらを選ぶべき?“家の種類”別・”ライフプラン”別の「おすすめ金利」とそのワケ【CFPが解説】

住宅ローン金利は「変動」と「固定」のどちらを選ぶべき?“家の種類”別・”ライフプラン”別の「おすすめ金利」とそのワケ【CFPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

大手銀行の住宅ローンの固定金利が10年ぶりに上昇し、住宅購入やローン返済に不安を抱いている人が増えています。住宅ローン相談実績25年・5,500件超の実務家FPとして活躍する平井美穂氏が、著書『金利上昇でもあわてない 住宅ローンの超常識』(河出書房新社)から、住宅ローンの正しい知識をわかりやすく解説します。今回は、現在の金利上昇局面で住宅ローンを組んで家を買うべきか否かの判断の基準をお伝えします。

新築戸建に永住、リノベーションした中古戸建に永住→「全期間固定金利」

戸建を購入する人の多くは、生涯住み続ける「永住」を希望しています。

 

場合によっては、世代を超えて2世代・3世代にわたり住み続けるケースもあります。住宅ローンの借り方も、親子2代で借りる親子リレー返済という選択肢も出てくるかもしれません。

 

いずれにしても返済期間が長ければ長いほど金利が変動するリスクは高くなるので、こうしたケースに適しているのは全期間固定金利です。

 

さらに、全期間固定金利の代表選手であるフラット35では、新築の長期優良住宅やZEH(ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を建てると、当初10年間の金利を▲マイナス0.5%優遇してもらえる制度があります。

 

中古戸建を購入する場合は、耐震性や省エネルギー性能などを向上させるリノベーション工事をおこなうと、同様に当初10年間▲0.5%の金利優遇を受けることが可能です。

 

このように購入する住宅と相性のよい優遇制度がある金融機関で借りるという方法もあります。

 

あくまでもひとつの考え方として、住宅の種類と今後のライフプランによって適している金利をお伝えしました。

 

実際には、戸建であっても変動金利を選択することもあるでしょう。

 

金利が上昇し、家計への負担が増えたときの対処法は、変動金利が上がる前に固定金利を選択するという方法以外にもあります。

 

専業主婦の奥様が働きにでる、副業をする、金利が上昇した際に利息収入が期待できる債券で運用する、長期的に値上りする株式で運用する、繰り上げ返済して本来支払うはずの利息をカットするなど、さまざまです。

 

変動金利か固定金利か、変動の場合は金利が上がったときのシミュレーションを作成することと併せて、ご自身に合った対処法を決めておくようにしてください。

 

 

平井 美穂

平井FP事務所

代表ファイナンシャルプランナー

 

金利上昇でもあわてない 住宅ローンの超常識

金利上昇でもあわてない 住宅ローンの超常識

平井 美穂

河出書房新社

大手銀行の住宅ローンの固定金利が10年ぶりに上昇局面。すでに返済中の人、これからローンを組んで住宅を購入する人の不安や疑問に答え、正しい知識と賢い乗り切り方を授ける書!

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