起業志望の男性、「道の真ん中で大便を漏らす」絶望体験で“大人の失禁問題”に気づく…⇒世界初の「排泄予測システム」爆誕

起業志望の男性、「道の真ん中で大便を漏らす」絶望体験で“大人の失禁問題”に気づく…⇒世界初の「排泄予測システム」爆誕
(※写真はイメージです/PIXTA)

企業の62.3%、約174万社*が赤字を抱え苦境に立たされている一方、「社会課題」をビジネスの力で解決している企業はケタ違いの急成長を続けています(*国税庁「令和2年度分 会社標本調査結果について」より)。いま目の前にあふれている社会課題が、いかにあなたを成功に導くビジネスチャンスとなりうるのか。SDGsジャーナル 深井宣光氏の著書『SDGsビジネスモデル図鑑 社会課題はビジネスチャンス』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、実際のビジネスモデルから学びましょう。

世界40ヵ国以上から問い合わせ殺到。名誉ある賞を次々と受賞

2015年2月のプロダクト構想発表以降、同社の取り組みは多くの共感を呼び、介護分野を中心に世界40ヵ国以上から問い合わせが殺到するほどの注目を集めました。

 

2018年にアメリカ、フランスで販売を開始すると、瞬く間にDFreeの存在が広まり、フランスで『Pitch Innovation Prize』、『Ageing Well International Awards』の2つの賞を受賞し、アメリカで『HME Retail Product Awards』を、中国では『Asia Hardware Battle 2018 Bronze Award』を受賞します。翌2019年には、ラスベガスで開催された電子機器の見本市「CES 2019」で『Innovation Awards』を含む4つの賞に輝きました。

 

排尿に関わる不安はなかなか人に相談できず、これまで多くの人が悩んできた課題。性別、年齢、国境を越え、全世界共通の課題にチャレンジする同社の取り組みは国内外の多くのメディアで取り上げられ、高く評価されています。

自社プロダクトを通して世界を一歩前に進める

環境省によると、一般廃棄物に占める使用済み紙おむつの割合は4%強で、2030年には7%前後にまで増加すると予想されています。紙おむつは焼却処理されることから、CO2排出など環境負荷も問題です。

 

おむつの消費が多いということは、施設や家庭ではおむつに多額のコストがかかっているということ。そこで同社では、DFreeの活用、「おむつ・パッド月額定期プラン」というサブスクサービス、DFreeケアアドバイザーによるサポートの3つで総合的に取り組む専門組織を2021年2月に立ち上げ、2030年までに国内介護施設のおむつ費を半減する挑戦を始めました。

 

また、ダイハツ広島販売・あいおいニッセイ同和損保との連携によって、2021年9月から「DFree Personal」をトイレマップと連動させた新しいモビリティサービスの実証実験が行われています。普及が進めば、排尿に悩みを抱えるドライバーが安心して車に乗り続けられる社会が実現することに。さらに、2022年3月には、高齢者が高齢者を在宅介護する際の使いやすさに配慮した「DFree HomeCare」を新たに発売。2022年4月からは介護保険の対象商品となったことから、今後はより一層の普及が進んでいくことが期待されます。

 

トリプル・ダブリュー・ジャパンは「世界を一歩前に進める」ことをミッションに掲げています。世界にある課題を解決し続け、世界初の取り組みを、世界最速で展開し続ける集団を目指しています。DFreeの排泄予測技術は、心臓など他の臓器にも応用が可能。また、収集されたビッグデータは、健康を保つためのあらゆる情報に活用でき、今後さまざまな健康課題の解決に期待できます。

 

中西さんは「当社のプロダクトを通して、世界中の人々が最後まで健康で幸せな人生を全うすることができる“Live your life”を実現することで、世界を一歩前に進めることができる」と力強く語ります。世界中に排泄ケアに関するソリューションを広めるとともに、DFreeを軸に貧富の隔たりなく、家庭の中で簡単に高品質な医療・ヘルスケアサービスが受けられるプラットフォームの構築を目指して、挑戦を続けています。

 

 

SDGsジャーナル 深井 宣光

 

一般社団法人SDGs支援機構事務局長。SDGs/社会課題解決専門ビジネスメディア「SDGsジャーナル」を運営。社会課題解決型のスタートアップ専門ビジネスメディア「Startup-Japan」代表。SDGsを専門知識ゼロでもわかるやさしい言葉で伝え続け、わかりやすいだけでなく行動を喚起する解説者として注目を集めている。経済産業省関東経済産業局のベンチャー支援事業のサポーターや、各種メディア、企業でのSDGs/サステナブル企画の企画・監修のほか、講演、執筆など多岐にわたって活動。著書に『小学生からのSDGs』(KADOKAWA)がある。

 

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※本連載は、SDGsジャーナル 深井宣光氏の著書『SDGsビジネスモデル図鑑 社会課題はビジネスチャンス』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

SDGsビジネスモデル図鑑 社会課題はビジネスチャンス

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KADOKAWA

【急成長ビジネスに学ぶ「成功法則」】 筆者はこれまで、社会課題解決に取り組む起業家、企業、自治体、NPO、国際機関、社会活動家などを対象に、900事例以上の取材・調査・研究を行ってきました。 その中でも特に注力して…

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