(※写真はイメージです/PIXTA)

「怒り」は、なかなかコントロールできない感情のひとつ。だからこそ、多くの人が悩み、毎日しんどい思いをしています。「怒り」は、老若男女を問わず誰もが持ち合わせている感情。その感情の正体を知ることで、他人にも、そして自分自身にも振り回されなくなります。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実氏が、著書『怒らない100の習慣』を基に解説します。

サクセスログをつける

日々の生活のなかでは、怒りを感じてイライラすることばかりでなく、うれしかったことやうまくいったこともたくさんあるでしょう。

 

そんな、しあわせだと感じられることや、うまくいったことを記録することを、サクセスログと言います。

 

サクセスログに取り組むと、メモするたびにしあわせな気持ちがわいてくるので、自然とプラス面に目を向けられる体質になっていきます。

 

職場で話したことがない人に挨拶をしたら笑顔で返してくれた、早起きしたら朝日が気持ちよかった、今日の目玉焼きはうまく焼けた……など、小さなことでいいのです。書き留めることを習慣にしましょう。

 

記録することで、自分に自信を持つことができ、いいことに目を向けられるようになったり、小さなことでもしあわせだと感じられるようになったりします。

 

習慣化するうちに、怒りにくい体質になるといった効果が期待できるので、ぜひ、取り組んでみてください。

アンガーログをつける

アンガーログは、どんなことに怒りを感じたのかを記録するという、アンガーマネジメントの基本となる取り組みです。

 

たとえば「歩きスマホをしている人にぶつかられ、イラッとした」というように、怒りを感じたことを書き留めます。

 

専用のノートをつくったり、スケジュール帳に書き込んだりするほか、スマートフォンのメモ機能などを活用すると、続けやすいのでおすすめです。

 

 

書き方は、その場で直感的に書く、怒りを感じるたびに書く、その場では分析しない、といったことがポイントになります。

 

何に怒りを感じたのかを明確にしたいため、ただ「ムカつく」や「バカやろう」という言葉だけ書くとか、グチやうらみごとを書いたりするのはやめましょう。

 

アンガーログをつけると、書くという行動でクールダウンできるほか、どんなことに怒りがわくのか、傾向や特徴も見えてきます。

 

自分がどんなことで怒りを感じるのか、怒りのもとである「こうあるべき」がわかるようになるという効果もあるので、ぜひ取り組んでみてください。

べきログをつける

怒りは、自分の理想や願望、ゆずれない価値観を象徴する「べき」がその通りにならないときにわいてくる感情です。

 

べきログで、怒りのもと(原因)になる「べき」を書き出すことで、自分がどんな「べき」を持っているのかがわかるようになります。

 

まずはアンガーログから、「べき」を見つけて書き出しましょう。

 

その後、それらについて一つひとつ、①から⑩までの10段階評価で、重要度を数字で書いていきます。

 

①は重要度が低いほう、⑩は高いほうです。自分にはどのような「べき」があり、何を重要視しているかが客観的にとらえられるようになります。

 

たとえば、「人に何かしてもらったときは、ありがとうと言うべき⑤」「歩きスマホはするべきではない③」と書いてみてください。

 

自分の「べき」を知っておくことで、いざイラッとしたときに、冷静に対処しやすくなり、怒りの感情とうまくつき合えるようになるでしょう。

怒らない100の習慣

怒らない100の習慣

戸田 久実

WAVE出版

怒りに振り回されていると気づいたら試してほしい、 シンプルなのに効果的な100のこと! ・瞬間的に沸騰する怒り ・時間が経つにつれてフツフツと増殖してくる怒り ・いつまでも引きずってしまう怒り ・他人から伝染され…

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