スタートアップ企業育成には、実は個人でも各地のスタートアップ企業を応援できる仕組みがあります。起業されて間もないスタートアップ企業に出資することを「エンジェル投資」と呼びますが、この「エンジェル投資」をフィンテックの力で広く利用しやすくした「株式投資型クラウドファンディング」という仕組みについてみていきましょう。※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。
クラウドファンディングでスタートアップ企業を応援!「エンジェル投資」の新しい形とは (※写真はイメージです/PIXTA)

 

次世代の椅子型モビリティで新しい移動体験に挑むロボティクスエンジニア集団「LIFEHUB」

企業概要:「人類の身体的な制約からの解放」というビジョンのもと、既存の車椅子に代わる次世代型モビリティ(乗り物)を開発。資金調達により、立ったりしゃがんだりできる二輪起立構造を実装した椅子型モビリティの製造・販売を目指しています。


調達時期:2022年9月
調達金額:約4,600万円

詳細:https://ecrowd.co.jp/projects/13

 

タンパク質合成の特許技術で世界に進出!食と医療の課題解決に挑むバイオベンチャー「NUProtein」

企業概要:主に培養肉や再生医療の分野に向けて、人工タンパク質を安く、早く、安全に大量生産する技術を提供。まず2021年10月に資金調達を行い、海外向けの事業開発や、中核技術であるタンパク質の合成技術の改良を実施しました。さらに2023年1月に、2回目の資金調達を行いました。


調達時期:2021年10月・2023年1月
調達金額:合計約9,900万円

詳細:https://ecrowd.co.jp/projects/13

 

株式型CFは業種を問わずさまざまなスタートアップ企業と個人投資家を、資金調達という形で繋ぐことができます。プロジェクトの募集ページでは、事業領域や、経営者の人となり、解決したい社会課題などが解説されており、幅広い観点でスタートアップ企業を知ることができます。

中長期目線で企業を応援

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

株式型CFで「エンジェル投資」をする個人の多くは、投資先企業を「応援したい」と考えているようです。個人投資家に実施したアンケート調査では、回答者の6割以上が、「中長期目線で成長を応援したい」と回答。3割超が「将来の値上がり益に期待」と回答しました。(複数回答形式、イークラウド調べ)



個人投資家にとってスタートアップ企業への投資は、リスクの大きいハイリスク・ハイリターンな投資といえます。「将来的な値上がり益」といった金銭的メリットへの期待ももちろんありますが、ほかの投資商品と比べて「儲かるかどうか」だけでなく「応援したいかどうか」を大事にする個人投資家が多く存在していることが分かります。