児童手当とは

まず、児童手当の制度についておさらいします。

児童手当は、中学校3年生以下の児童を養育している人に支給されるものです。支給額は【図表1】の通りです。

【図表1】児童手当の支給額 内閣府HP「児童手当制度のご案内」より

児童手当の所得制限

児童手当の所得制限はやや複雑です。制度の概要を理解するうえで「所得制限限度額」「所得制限上限額」の2つがあることを押さえておく必要があります。

◆所得制限限度額

まず、「所得制限限度額」は、児童手当を満額受け取れるかどうかの基準です。

「世帯主」の「所得」と、「親族の数」に応じて定められています（【図表2】）。

【図表2】児童手当の所得制限限度額 内閣府HP「児童手当制度のご案内」より

◆所得制限上限額

次に、「所得制限上限額」は、「特例給付」として1ヵ月あたり一律5,000円を受け取ることができるかどうかの基準です。2022年10月給付分から設けられた基準です。

すなわち、2022年9月以前は、「所得制限限度額」を超えていても、「特例給付」として1ヵ月あたり一律5,000円を受け取ることができました。

しかし、この「特例給付」に、2022年10月給付分から「所得制限上限額」が設けられました（【図表3】参照）。

【図表3】児童手当の特例給付の所得制限上限額 内閣府HP「児童手当制度のご案内」より

これにより、「年収1,200万円以上」だと特例給付を受け取ることができなくなったのです。