(※写真はイメージです/PIXTA)

組織には多くの場合「リーダー」の存在が必要ですが、そのリーダーの振る舞いによって、かえって組織の成長を止めてしまう危険性があると、大学野球日本代表も経験した異色の経営コンサルタント、中田仁之氏はいいます。では、そのような駄目なリーダーが「ついやってしまっていること」とはなにか、中田氏が解説します。

リーダーの「何気ないグチ」が組織の成長を止める

仕事終わりの居酒屋さん、あなたは部下と一緒に今日の疲れを癒しにやってきました。飲みながらあれこれ話す内に社内のグチ大会に、なんて経験はありませんか?

 

「今日の〇〇部長の言い方、腹立ったよな」

「大体〇〇部長っていつも口だけで何もしてくれないよな」

 

このような会話が毎晩のように聞こえてきそうですね。

 

私は何もグチを言うな、とまでは言いません。しかし、あなたに気をつけてほしいことが2つあります。

 

1つ目は、あなたの話しているグチをあなた自身も聞いていて、それがあなたにインプットされてしまうと、必ずまた次にグチを言いたくなる状況がやってくるということです。

 

そして2つ目は部下に対して上司のグチを言っているなら、その部下の成長をあなたが止めている可能性が大きいということです。

 

たとえば、あなたの奥様はあなたのグチをお子さんに話していると思いますか? もしそうであるならば、あなたのお子さんにはお父さんを認められない、尊敬できない、感謝できない精神が出来上がってしまいます。もちろん、あなたの家庭内での立ち位置も低いものになるでしょう。

 

逆にあなたは奥様のグチをお子さんに話したりしますか? 「ママはああでこうで」などお子さんに話していると、あなたの言葉を聞いて育ったお子さんはどんな大人になりそうですか?

 

上司のグチを部下に言ってはいけないことと、奥様のグチをお子さんに言ってはいけないことは全く同じ理由です。それは、あなたの部下やお子さんはあなたの発する言葉の通りに育つからです。お子さんには言わないけど、部下にはつい言ってしまうという方も多いですね。

 

言葉には本当に不思議なパワーがあります。グチを言ってスッキリするなら構いませんが、また次にグチを言いたくなるような状況を招いてしまうということを肝に銘じておいてください。

 

逆に、プラスの言葉を使っていると、またそういうプラスの言葉を使いたくなる出来事がどんどん起こります。

 

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※本連載は中田仁之氏の著書『困った部下が最強の戦力に化ける すごい共感マネジメント』(ユサブル)より一部を抜粋し、再構成したものです。

困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント

困った部下が最高の戦力に化けるすごい共感マネジメント

中田 仁之

株式会社ユサブル

困った部下(=指示待ち族、指示に従わない、手を抜く)にお困りのリーダーは経営者や管理職を問わず非常に多いようです。 ある「5つのメソッド」を念頭に、リーダーとしての「姿勢」をもう一度見直してみてみることで、あ…

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