(※写真はイメージです/PIXTA)

“同じ条件の家”を買うのに、買い方や情報を知らないために500万円も(ケースによってはもっと)損する買い方をしてしまっていることがあります──宅地建物取引士、建築士などの資格を持ち、不動産業界の第一線で活躍する美馬功之介氏の著書『「中古住宅+リノベーション」を賢くお得に買うための住宅ローンとお金の話 』(同文舘出版)より、「必ず人生にプラスになる住宅購入」となるための知識を一部抜粋しお届けします。

 

延滞の事故履歴が消えれば住宅ローンを組める

Q ローン延滞した過去。ブラック履歴の人が住宅ローンを組むには?

 

A 年数が経てば可能になる場合があります。自分の信用情報を調べてみましょう。

 

過去にクレジットカードや各種ローンで延滞したことがあると、住宅ローン審査でマイナス評価になったり、審査落ちすることがあります。延滞歴は信用情報登録機関に記録が残るため、金融機関が調べればすぐにわかります。ですが延滞の事故情報も時間が経てば消滅して、住宅ローンが組めるようになります。もちろんその後、延滞や自己破産をしていなければの話です。

 

延滞履歴が消えるまでは、細かな事情によって異なるものの、およそ5年~10年で消えるのが一般的です。例えば、クレジットカードや携帯電話の分割代金、銀行ローンに関する問題は5年程度が目安となります。また、自己破産などの債務整理は10年程度が目安とされています。

 

心配な人は、まずは自分で信用情報を調べてみましょう。不動産営業マンに代行してもらうことも可能です。

 

個人信用情報は主に、下記3つの信用情報機関で管理されています。

 

  • JICC 株式会社日本信用情報機構:消費者金融と信販会社が主な会員

https://www.jicc.co.jp/

 

  • CIC 株式会社シー・アイ・シー:クレジットカード会社と信販会社が主な会員

https://www.cic.co.jp/

 

  • KSC 全国銀行個人信用情報センター:銀行が主な会員

https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/

 

それぞれ加盟会社が異なり、クレジットカード会社や消費者金融からの借り入れについてはJICCかCICで、銀行からの借り入れはKSCで開示請求をすることとなります。費用は1000円程度なので3社全部開示請求してもいいかもしれません。

 

もちろん延滞の事故履歴がないに越したことはありませんが、「うっかり」という場合も「しょうがなく清算」(自己破産)もあるかもしれません。あきらめずに信用を継続し、ローンに挑戦していただければと思います。

 

ローンを退職金で一括返済しなくてもよいワケ

Q 退職金でローン完済することを考えておくべきですか?

 

A 無理に一括返済しなくてもいいと考えます。

 

「退職金で一括返済したほうがいい」とか「退職金で一括返済しないといけない」と考えてローンを組む方がたくさんいます。金融機関によりますが、最終返還時の年齢は75歳~80歳というところが多いのです。

 

「あれっ? 60歳や65歳で定年したら収入がなくなるから、それまでに返さなくてはならないのでは」

 

こう考える方が多くいます。25歳でローンを組むなら35年返済でも60歳で終わります。しかし、例えば40歳でローンを組んで60歳完済にするならローン期間は20年になります。

 

もちろん短くなれば利息額は少なくなるので総返済額は抑えられますが、毎月の返済額はぐっと上がります。子育てなどの一番お金のかかる時期に、老後のために高額の返済をするのも得策とは思えません。

 

40歳から35年返済すると75歳になります。この時65歳定年だとして残りを一括返済するかどうかを、するメリットとしないメリットで考えてみましょう。

 

一括返済するメリットは「毎月の返済による出費を抑えられること」ですね。

 

ですから、お金がたくさん貯まっているとか退職金が大量に支払われ、一括返済しても手元に現金がたくさん残る方は返済すべきですが、私は退職金が出ても無理に一括返済しなくてもいいと考えています。

 

その主な理由は2つです。

 

「団体信用生命保険に加入したままのほうが、もしもの時に支払いしなくてよくなる」

 

「金利が安い条件であれば現金は手元に置いておいたほうが生活に余裕が出る」

 

せっかく入っている団信ですから、年齢を重ねて病気や死亡のリスクが大きくなった時に解約するのももったいない気がしませんか? またローンの残額にもよりますが、金利が安い状態なら少しずつ返済しながら手元に現金を置いておくのは不測の事態に備えることにもなります。

 

ですから「必ず退職時に一括返済しなくては」と思い込まずに、冷静に考えてみることをおすすめします。

 

また、間を取って「一部繰り上げ返済」も可能ですので、毎月の返済は減らして少し現金を残しておくというのも有効な考え方だと思います。

 

 

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