専業主婦も、働いて厚生年金に加入するのがお勧め
専業主婦(又は夫、以下同様)も、できるだけ働いて稼ぎましょう。高度成長期の専業主婦は子どもの数が多く、洗濯機も掃除機もコンビニ弁当もなかったわけですから、それと比べれば遥かに時間的な余裕があるでしょう。
また、高齢者と同様に、1日4時間しか働けないとしても、仕事を探せば見つかる可能性は高いでしょう。
サラリーマンの専業主婦は、税金や年金の面で優遇されているので、働いて収入を得ることで優遇が受けられなくなることを心配している人も多いでしょうが、思い切って長く働いて多額の収入を得れば、税金や年金を支払っても手取りが増えるでしょう。
厚生年金に加入すると年金保険料の支払い義務が生じるわけですが、仮に短期的には手取りが減ったとしても、厚生年金に加入していれば老後に受け取れる年金が充実するので、生涯所得は増える場合が多いでしょう。詳しくは別の機会に詳述しますが、加入せざるを得ないという否定的なイメージではなく「加入できる」という積極的なイメージを持っていいと思います。
ちなみに専業主婦が働いて収入を得ても、勤務先の規模等によって、厚生年金に加入できる場合とできない場合があります。最近は加入できる範囲が広がりつつありますが、働き始める前に、勤務先に確認しておくといいでしょう。
働くことで「老後資金以外のメリット」も享受しよう
損得面や所得面だけでなく、働く事のメリットは多様です。
まず、高齢者が働くことで、「きょういく」と「きょうよう」が手に入ります。「今日、行くところがあり、今日、用事がある」というだけで、脳の老化を予防する効果は大きいでしょう。
社会との繋がりが持てることも大きいですし、働くことで社会貢献できているという満足感も得られるでしょう。
専業主婦が働いて収入を得ることのメリットは「安心」という面も大きいと思われます。配偶者と離婚したり、死別したり、配偶者がリストラされたりするリスクに対し、専業主婦が少しでも稼いでいれば、最悪の状況は避けられるからです。
本稿は以上ですが、資産運用等々は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。
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塚崎 公義
経済評論家
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