(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するマーケットレポートを転載したものです。

 

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インド版の投信積立制度、『SIP(Systematic Investment Plan)』による個人投資家資金がインド株式市場で存在感を高めています。2022年6月時点の『SIP』の口座数は5,549万口座、同月の資金流入額は1,228億ルピー(約2,087億円)で、前年比+34%と大きく増加しています。中間層の増加に伴い、今後も拡大が見込まれる『SIP』は、中長期的な株式市場のサポート要因となりそうです。

個人投資家が注目する『SIP』

■インドでは、少額で投資信託を定期的に積み立てて購入することができ、税制上の優遇措置もある、『SIP』が個人投資家の間で人気を集めています。

 

■『SIP』は、最低500ルピー(約850円)から投資可能で、毎週、毎月、毎四半期などの定期的な間隔で一定額の投資信託を購入することができます。個人投資家にとって比較的負担が少なく始めることができるスキームです。

『SIP』の資金流入は拡大傾向

■2022年6月時点の『SIP』の口座数は5,549万口座です。同月の『SIP』の資金流入額は1,228億ルピー(約2,087億円)で、前月比はほぼ横ばいでしたが、前年比では+34%と大きく増加しています。

 

(注)データは2016年4月~2022年6月。 (出所)各種資料に基づき三井住友DSアセットマネジメント作成
インドのSIP累積資金流入額 (注)データは2016年4月~2022年6月。
(出所)各種資料に基づき三井住友DSアセットマネジメント作成

 

■6月のような株式市場の大幅な下落局面でも、『SIP』を通じた安定的な資金流入がありました。

中間層の増加に伴う『SIP』の拡大は株式市場のサポート要因

■英調査会社「Euromonitor International」によれば、インドの中間層は2020年で約7.1億人ですが、2030年には10.5億人に増加し、人口の約7割近くになることが予想されています。中間層の急速な増加に伴い、余裕資金を投資に振り向ける人の数も今後さらに増えていくと期待されます。一段の拡大が見込まれる『SIP』は、中長期的なインド株式市場のサポート要因となりそうです。

 

■インド株式市場は、世界的なインフレ率の上昇や金融引き締めに対する警戒感から、今年に入り上値の重い展開となっています。ただし、中長期的には、高い経済成長や中間層の拡大などの好環境には変わりがなく、『SIP』の拡大による需要増の要因もあることから株式市場の下値は限られそうです。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事「個人投資家が注目…インドの株式市場を支える投信積立制度『SIP』【専門家が解説】」を参照)。

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