遺贈先が具体的に決まっているタイプは少数派
Q:どんな考え方で遺贈先を決めればよいですか?
A:遺贈希望者のタイプを確認した上で想いを整理します
遺贈希望者には大きく2つのタイプがいます。
1つは支援したい活動分野や目的が明確で遺贈先(民間非営利団体)がハッキリと決まっているタイプ、もう1つは人生の最後に社会貢献をしたいけれどぼんやりとしたイメージしかないタイプです。
前者は、生前から寄付などの行動を通じて目に見える存在ですが少数派で、後者は良いアドバイスがあれば遺贈寄付を実行する多数派です。後者の想いを整理することが遺贈実現のカギとなります。
遺贈先の選定は財団やNPOに任せることも可能
では、次の手順で遺贈希望者の想いを整理しましょう。
(1)まず、遺贈者が、遺贈先を個別に選びたいのか、財団を作るなどして独自の寄付システムを構築したいのか、遺贈先の選定は任せたいのかを大まかに考えます。
遺贈先を個別に選びたいのであれば、どのような活動分野を選ぶのか、活動地域を選ぶのか、団体の規模を選ぶのか、税制優遇が必要か、遺贈財産として現金以外の資産が含まれるのか、というようなことをヒアリングしながら、遺贈先を絞っていきます。
【図表1】遺贈先を個別に選ぶ
(2)独自の支援の仕組みを作りたい場合には、自身で財団法人などを立ち上げるのか、すでに存在している法人内で冠基金などの形で受け入れるところがないのかを考えます。
【図表2】独自の支援の仕組みを構築
(3)遺贈先の選定も任せたい場合には、受け入れ先としてコミュニティ財団やNPOの中間支援組織などが考えられます。助成対象の地域や分野から、どの財団等に任せるのかを考えます。
【図表3】遺贈先の選定も任せたい