(※画像はイメージです/PIXTA)

猛威を振るう新型コロナウィルスによって、医療機関は病床数不足だけでなく、従事する医師や看護師、あるいは病院自体の経営危機に陥っています。一生安泰な高収入の職業といわれた医師にとって、これからの日本がどうなるのか、ということは死活問題と言っても過言ではありません。拡大するコロナ不況下において、医師が経済的に生き残るためにすべきことを考えていきましょう。

逆転の発想が、豊かな老後の布石になる可能性

東京オリンピックやインバウンド効果で、順風満帆だったのはホテルや旅行、飲食業界でした。しかし、新型コロナウィルスの蔓延で度重なる緊急事態宣言が発令された結果、人の流動は著しく低下。経済活動は一気に停滞してしまい、実績ある有名企業でも減益減収。耐力のない会社に至っては次々と倒産へ追い込まれています。コロナ禍により、今まで当たり前だった暮らし方、働き方、食事や旅行など娯楽の楽しみ方の常識が大きく変わってきている今、多くの医師が将来のリスクについて認識をし始めました。

 

この将来を考えたとき、医師の退職後の生活資金は想像以上にきついものがあります。開業医に退職金はありませんし、勤務医であっても退職金制度がない場合が少なくありません。一般企業のサラリーマンと比較して社会保障の恩恵が薄いといわれる医師の老後には不安がつきものです。医師は高収入のため、毎年支払う税金も高額です。何かしらの節税対策をしないと、収入のうちおおむね1/5が税金で消えてしまっている可能性があります。

 

このようなマイナスの状況下で金融機関は、一般企業の突発的な不可抗力に対する弱さという点を、マイナス評価しだしました。今後は、金融機関の融資審査基準の見直しや厳格化が進むでしょう。新たな審査基準では、不況下でも仕事が途絶えず安定した収入を得ている医師や公務員は高く評価される傾向に変わってきています。そうした現状を鑑みたとき、安定した資産力のある投資家にとってはよい傾向であるといえます。それは同時に、所得面で優位な立場の医師にとって、好機到来とも言えるでしょう。

コロナ禍で再認識された「不動産投資」の強み

多忙を極める医師にとって、このチャンスを活かせる投資とは、管理会社とパートナーシップを組みながらできる不動産投資です。現在の不動産市場は、所有物件の現金化を急ぐ投資家、それを物色する投資家とで混沌としています。優良物件であっても売り手の都合により安値で売り出されるケースもあります。相場観が乱れている今こそ、新規参入の好機でもあるのです。

 

不動産投資そのものには、さほどコロナ不況の影響は出ていません。海外からの輸入に頼っていた建築資材の調達の停滞や建設現場の竣工時期の遅れ程度ではないでしょうか。しかし市場動向を見ると、停滞していたのは不動産業各社が営業停止していた2020年の春と夏だけで、秋には売買取引が活発化しています。不動産投資は厳しい景況化にあっても恒常的であり、手堅く利益が得られる投資手段であることが再認識されました。

 

不動産投資とは、株式投資のように莫大な利益を生むものではありません。しかし、手堅い性質上、大きな損をするものでもありません。常に資産価値が安定しており、定期収入も着々と入る堅実な投資手段です。流動性が高い他の投資対象では得られない安心感も大きな特徴のひとつです。また、物件購入時の諸費用は経費に計上することができます。そのため、節税をするときにはおおいに役立ちます。加えて医師として現役の今から投資用物件を所持していれば、老後は家賃収入という定期的な不労所得を得られることになります。

 

投資に興味を持ったとしても、なかなか踏み出せない人が多かったのがこれまででしょう。ましてやコロナ禍という社会情勢のなかでは、守りに入ってしまいたい気持ちも理解できます。しかし、今の危機的状況は、新たなチャレンジという一歩を踏み出すことで、逆転できる可能性があるのです。安心した老後を迎えるために今を勝ち残るには、ピンチをチャンスととらえ、新たなチャレンジをしてみるタイミングなのかもしれませんね。
 

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