ローンを減らしたい!貯金全部を頭金にしていい?
西澤さん 頭金を多くして、ローンを減らせば、毎回の返済額は少なくできて安心。でも、家を持ったとたん、貯金がゼロになってしまうのは不安ではありませんか?
星子さん そうですね、不安です。
西澤さん 人生、何が起こるか分かりません。病気やケガで入院して収入が減ったり、リストラの可能性だってあるでしょう。一時的に収入が途絶えたときなどのために、蓄えは残しておきたいですね。
星子さん いくらくらい残しておけばいいですか?
西澤さん 最低でも生活費の3カ月分。できれば6カ月分を確保しておきましょう。他に引越し費用や家具購入費なども必要です。
星子さん 来年、車を現金で買う予定なんですが。
西澤さん 購入予定時期までに貯金が間に合わないようなら、残しておいたほうがいいですね。その他にも、家具の購入や子どもの進学費用、旅行など、まとまった出費の予定が近々あるなら、その分の貯金がこれからできるかどうかを考えておきましょう。
【ここがポイント!】
Point 01 家を買ったあとの万が一に備えて、貯金は全額頭金にまわさずに、とっておこう。
Point 02 残しておくのは生活費の3カ月から6カ月分以上。自分で安心できる金額を確保しておくこと。
Point 03 予定している出費があり、出費の時期までに貯金ができそうにないなら、その分も残しておく。
【注目キーワード】生活予備資金
貯金全てを住宅取得の自己資金には使わず、ある程度は残しておきたい。目安は最低でも生活費の3カ月分、できれば6カ月分だが、実際にいくら必要かは世帯の状況によっても違ってくる。転職や独立の予定がある人や、自営業の人は多めに残しておいたほうが安心。
西澤 京子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
菊地 則夫
税理士法人スマートシンク代表
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走