国内在住で親が英語を話せずとも、わが子の英語力をバイリンガル級に磨き上げることが可能です。本記事は、書籍『バイリンガルは5歳までにつくられる』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、子どもをバイリンガルに育てる毎日の習慣を紹介します。

プレゼンごっこで「伝える技術」を磨く

英語圏の子どもは、小さいころから自分の意見を口にし、人と意見を戦わせるというコミュニケーション方法を学びます。英語を話すということは、単に言葉を英語にすればいいだけではありません。自分の考えをまとめ、それを表すための適切な言葉を選び、聞く人が納得するよう説明するというテクニックを身につけなければならないのです。

 

私は娘が小さいころ、『Evan TubeHD』という子ども向けのプレゼンテーション番組の動画を一緒に見ていました。プレゼンテーションといっても難しいものではなく、新しいおもちゃの使い方をいろいろ試して紹介したり、お菓子を食べてどれが何味か当てたりするという子どもらしいものです。内容は他愛がないのですが、最初に「今日は○○をします」と発表し、おもちゃやお菓子の様子を客観的に描写してみせるところは、大人のプレゼンテーションと共通するものがあります。

 

娘はこれをまねて「My Toy Review」(私のおもちゃレビュー)というテーマで、お気に入りのおもちゃの使い方やそのよしあしを評価するプレゼン用紙を作り、私の前で発表してくれました。パソコンやプロジェクターがなくても、紙に絵や文字を書けば、プレゼンテーションの用意は整います。例えば親がそれをビデオに撮ってあげて、後で一緒に見ると、親子で一緒に楽しめるプレゼンの遊びになります。

 

子どもが上手にプレゼンをすることができたら、思い切りほめてあげましょう。幼児期の子どもは大人の指摘に対して容易に萎縮してしまいがちなので、物足りないと思うことがあっても、あえて触れなくてよいと思います。改善できる点をアドバイスしてあげるのは、子どもが小・中学生くらいになってからでいいでしょう。

 

日本でも『Kan & Aki’s CHANNEL』という、子どもがおもちゃのレビューをする動画が人気を集めています。商品の見せ方など、プレゼンテーションのお手本の一つとして、参考にしてみるといいかもしれません。

 

「My Toy Review」(私のおもちゃレビュー) 英語でのプレゼンの際、例えば以下のような表現を使います。
[図表]プレゼンテーションのための英語表現 「My Toy Review」(私のおもちゃレビュー)
英語でのプレゼンの際、例えば以下のような表現を使います。

地域の子ども向け英語イベントは絶好のチャンス

英語のテレビを見ていた子どもが自然に英語の言葉を口にするようになったら、それを実際に使うことができる場所に連れて行ってあげたいものです。

 

「外国人の知り合いがいない」「親が英語を話すことができず、どうやってきっかけをつくったらいいかわからない」という人は、インターネットで「子ども」「英語」「イベント」といったキーワードで検索し、子ども向けの英語イベントを探してみましょう。インターナショナルスクールや子ども向け英会話スクールなどが、一般の人も参加できるイベントを開催しています。ネイティブと一緒に英語で歌をうたったり、ダンスをしたりしながら、同じくらいの年の子どもと、英語で話をしてみる機会が得られます。

 

 

地域の図書館や書店では、英語による読み聞かせを開催していることがあります。普段家で英語の読み聞かせCDを聞いている子どもに、実際に大人が英語で話す声を聞かせると、大きな刺激になるはずです。子ども向けに日本各地を巡回して公演している劇団の中には、英語劇を開催しているところがあります。すべてのセリフが理解できるほどの英語力がなくても、小さい子どもが見ているだけで楽しむことができるものなので、友達を誘って行ってみるのもいいかもしれません。

 

たとえ日本語のお芝居でも、幼児はセリフを100パーセント理解できるわけではありません。大人でなければ理解できないパロディはしばしば登場しますが、子どもたちもその雰囲気を感じ取って、喜んで見ています。日本語では完全に理解できなくても容認しているとしたら、それは英語のお話でも同じことです。とかく「英語」となると100パーセントの理解を求めてしまうのは、親が受けた学校教育の弊害だと思います。

 

夏休み期間中には、外国人をリーダーとする英語キャンプに挑戦してみるのもよいでしょう。子どもがまだ小さくて心配な場合、親子で一緒に参加できるキャンプもあります。野外でのゲームやキャンプファイヤーなど、日常を離れた刺激ある環境の中で英語に触れることができます。さらに朝から晩まで英語漬けで過ごすことで、子どもが一気に英語で話すことの楽しさに気づくことが期待できます。

 

 

こうしたイベントのほとんどが、英語が堪能な子どもに限定しているわけではなく、英語だけでやりとりするのが難しい段階の子どもでも参加可能です。両親のどちらかが外国人というバイリンガルの子どもが参加していれば、子ども同士で英語で話をする絶好の機会となります。

 

イベントへの参加をきっかけに、親も自分の英会話力を鍛えることができるかもしれません。

 

三幣 真理

幼児英語教育研究家

 

バイリンガルは5歳までにつくられる

バイリンガルは5歳までにつくられる

三幣 真理

幻冬舎メディアコンサルティング

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