今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「エクソンモービル」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

ロックフェラー設立のスタンダード・オイル社が前身

【石油メジャー】

石油メジャーの一角で、米石油王ジョン・ロックフェラーが設立したスタンダード・オイル社が前身。石油と天然ガス事業で、川上(探査・開発)から川下(精製・販売)まで手掛ける。「エクソン」、「エッソ」、「モービル」の3ブランドでグローバル展開している。石油・天然ガスの生産量は、石油換算で日量398万5000バレル、原油精製量は日量429万1000バレル、石油製品の販売量は日量553万バレルに達する。石油換算ベースの確認埋蔵量は212億2100万バレル(数値はいずれも2017年12月末時点)。

前年同期比に比べ、売上高・純利益ともに増加

【足元動向】

第1四半期(1~3月)は売上高が前年同期比16.26%増の682億1100万ドル、純利益が同15.96%増の46億5000万ドルに拡大した。希薄化後EPSは1.09ドル。売上高は市場予想(670億6400万ドル)を上回ったものの、希薄化後EPSは市場予想(1.109ドル)を下回る。

 

石油・天然ガスの1日当たり生産量は388万9000石油換算バレルにとどまり、前年同期の415万1000バレルから6.31%減少した(資産売却を考慮すると約3%の減少)。部門別の損益動向はまちまち。川上部門の利益は、55.28%増の34億9700万ドルに拡大した。資源価格の上昇を追い風に米国事業が黒字転換したほか(1800万ドルの赤字→4億2900万ドルの黒字)、海外事業の利益も35.15%増の30億6800万ドルに伸びている。

 

一方、川下部門は15.77%減の9億4000万ドル、化学部門は13.66%減の10億1100万ドルに縮小した。川下部門の北米事業は上向いたものの、海外が24.63%減と苦戦。化学部門は北米、海外そろって落ち込んだ。

 

 

 

 

*地域別売上構成は営業収入ベースで算出 *17年12月末から会計方式が変更、業績推移(四半期ベース)の売上高は8-K、10-Qから取得

米国株四半期速報 2018年夏号

米国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

本書では、日本の証券会社を通じて売買できる225銘柄を収録し、そのうち180銘柄は事業の概要や財務の状況、業績の推移などを可能な限り詳しくご紹介しています。米国株の取引や研究に有効な一冊です。

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