今回は、ブロックチェーン技術が自動車産業にもたらす影響について見ていきます。※本連載では、仮想通貨FXトレーダー向けサイト「3分で分かる仮想通貨」を運営するBULLヒロ氏に「仮想通貨投資」の基礎知識について解説していただく。

カーシェアリングの課題をブロックチェーンで解決!?

BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。

 

仮想通貨市場の将来を予測し、今後の投資に役立てていただくための情報をお伝えしていきます。

 

仮想通貨は、世界的には「Crypto currency(暗号通貨)」と呼ばれ、あくまで通貨としてのイメージが強いブロックチェーンプロダクトですが、通貨以外の用途にも注目が集まっています。今回は、その一例として「自動運転とブロックチェーンの可能性」について考えたいと思います。

 

タイムズ24株式会社は、当社が購入した車両を消費者に貸し出すカーシェアリングサービス「タイムズカープラス」を運営しています。現在の日本では、タイムズカープラスのようなB to C型のサービスが主流となっていますが、遅かれ早かれ消費者間で車両の貸し借りをするC to C型のサービスが普及していくことでしょう。

 

株式会社ディー・エヌ・エーは、「Anyca(エニカ)」というアプリを利用したカーシェアリングサービスを提供しています。当サービスは、一般のオーナーが所有する車両を貸し出すプラットフォームとして運営されています。

 

筆者がこのサービスを利用していて煩わしいと感じる点に、鍵の貸し借りがあります。車両を借りるためには、オーナーとスケジュールを調整し、物理的に鍵と車両を受け取る必要があります。そのため、今後はオンラインの電子キーによる貸し借りに移行することが望ましいでしょう。

 

ただし、オンラインの電子キーにはハッキングリスクがあり、高価な車両に取りつけるにはリスクが伴います。そこで、その電子キーをブロックチェーンで管理することで改ざんを防止したり、スマートコントラクトで自動的に一時利用権の移動や決済を行えたりする可能性があるということです。

トヨタ自動車も注目する、ブロックチェーン技術の活用

つぎに、自動車業界で注目を集めている点として、走行データなどのビッグデータ活用があげられます。

 

自動運転や渋滞情報など自動車に関わるさまざまなサービスを提供するには、走行データが不可欠です。自動運転の研究にともない、ブレーキやアクセル・画像データなどの情報量が肥大化しており、分散型台帳であるブロックチェーン技術によるデータ処理の効率化に注目が集まっています。

 

また、走行データは個人の居場所につながる情報であり、特定人物の監視と捉えられてしまう懸念があります。情報を匿名処理するうえでも、ブロックチェーン技術の活用が期待されます。

 

トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社(TRI-AD)も、自動運転へのブロックチェーン活用に注目をしており、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディア・ラボと協力して、ブロックチェーンを専門とするソフトウェアパートナーとしての提携を発表しています。

 

自動運転は人の輸送だけでなく物流にも関係し、今後のライフスタイルの変化やサービス価格の低下に与えるインパクトは計り知れません。自動運転の情報処理に関わるブロックチェーンプロジェクトは、技術力が高くオリジナリティのあるものであれば、トヨタ自動車といった一流企業からのオファーも考えられ、将来有望といえるでしょう。

本メディア並びに本メディアの記事は、投資を促したり、特定のサービスへの勧誘を目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、合同会社幻冬舎ゴールドオンライン、幻冬舎グループは、本メディアの情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

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