手法から入って失敗…不動産投資のリアルな体験談

多くの方がお金を増やそうと思ったとき、「NISAを始めよう」「どこに投資すればいいのか」といきなり手法(テクニック)に走ってしまいます。しかし、ダイエットでも「〇〇制限」といった手法から入ると挫折するように、投資も明確な目標がなければ、毎月の積立が苦しくなったときに簡単にやめてしまいます。

実際、筆者自身も過去に大きな失敗を経験しています。会社員時代、将来の不安から「投資用マンション」をローンで3件購入しました。

毎月入ってくる家賃収入でローン返済を相殺し、さらに自分の給料から毎年100万円ずつ「繰り上げ返済」をしていけば、いずれローンが完済して毎月数十万円の家賃収入だけが手元に残る、という完璧な計画を立てたのです。

しかし現実には、その後収入が1,000万円に上がったにもかかわらず、1円も繰り上げ返済できませんでした。

なぜなら、生活環境が変わらず、ただ気合いだけでお金を貯めようとしていたからです。資金が長期間拘束される不動産投資よりも、いつでも困ったときに引き出せる流動性の高い「金融投資(投資信託)」のほうが、今の自分には合理的だと気づくきっかけとなりました。

無理なく「4,000万円」をつくる…月5万円×30年の積立シミュレーション

では、金融投資で老後資金を作るには、具体的にいくら積み立てればいいのでしょうか。

一つの目安となるのが「月5万円」を30年間継続することです。仮に月5万円を30年間積み立て投資できた場合、以下のようなシミュレーション結果になります。

・年利5%で運用できた場合:約4,000万円

・年利6%で運用できた場合:約4,900万円

・年利7%で運用できた場合:約5,800万円

「年利5〜7%で運用する」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、「全世界株式」や「S&P500」といった投資先は、過去30年間のリターンで年利9%から10%程度を出しています。そのため、年利5%〜7%という数字は決して無理な目標ではありません。

投資の理想は、NISAの非課税枠(最大1,800万円)を「月30万円×5年間」で最短で埋めきることです。しかし現実的にそれが難しい場合は、「月10万円を15年間」や「月5万円を30年間」といったように、自分のライフスタイルに合わせて長期間継続することが、老後資金を作るための現実的な最適解となります。