【元社会福祉士FPが解説】報われない悲劇を防ぐ「2つの生前対策」

ミチコさんたちの事例のような悲劇を防ぐためには、義父が元気なうちに「法的効力のある対策」をとっておく必要があります。

1.遺言書の作成

まずは、「遺言書」を作成しておきましょう。たとえば「長男の妻に一定額を遺贈する」「介護への感謝として生命保険金の受取人を長男にする」といった意思表示を法的に有効な形で残しておけば、相続後の争いを大きく減らせる可能性があります。

2.生命保険(受取人指定)の活用

義父の預金の一部を一時払いの生命保険に切り替え、受取人を「長男」にしておきます。死亡保険金は「受取人固有の財産」とみなされるため遺産分割協議の対象外となり、長男夫婦の老後資金に充てることができます。

「うちにはたいした遺産なんてないから揉めない」と考えている家庭ほど、いざ当事者になると綺麗事では済まなくなります。特に「老後資金が足りない」という現実的な不安を抱えた親族がいる場合、遺産問題はより重みを増してきます。

介護という重労働を担ってくれる家族に対し、周囲は感謝するだけでなく、具体的にその苦労に報いる仕組みを生前に作っておくことが重要です。

武田 拓也
株式会社FAMORE
代表取締役

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