70歳まで返済が続く住宅ローンを組んでいたAさん(60歳)。「いざとなれば退職金で一括返済」と考えていましたが、定年後の現実を前に、返済計画の再検討を迫られることになります。本記事では、横山光昭氏、関口博美氏による著書『おふたりさまの老後資金は「これ」で増やす』(小学館)より一部を抜粋・再編集して、具体的にAさんが直面した住宅ローン返済の注意点や、慌てて繰り上げ返済を計画するうえで知っておくべき大切な考え方を解説します。
70歳まで続く「住宅ローン」返済…〈退職金2,000万円〉60歳男性、一括返済すれば「生活が行き詰まる」現実に直面するワケ【FPが解説】
固定費と変動費の見直しで「月8万円超」の削減に成功
●基礎データ
Aさん…60歳/再雇用 妻…55歳/専業主婦
子ども…1人/独立 貯蓄額…2200万円
住まい…持ち家
Aさんの家計改善額
●住居費(▲4万4000円)...............返済額軽減型の繰り上げ返済を活用
●保険料(▲1万6000円)...............医療保険だけに絞った
●食費(▲4000円)........................食材ロスが出ないように意識改革
●水道光熱費(▲2000円)..............節電意識を高めた
●日用品費(▲2000円).................消耗品の使いすぎを防止
●交通費(▲2000円).....................健康のために歩く機会を増やした
●衣服・美容費(▲3000円)............購入内容を吟味した
●雑費(▲3000円)........................使途不明金をなくした
住宅ローンを中心に固定費を見直し、固定費6万7000円、変動費1万6000円、合計8万3000円の改善ができました。日常生活も漠然と節約を意識するだけで、各費目を少しずつ下げられています。
Aさんの再雇用は5年で終了するため、その後年金生活に入るか、さらに働き続けるかは検討中とのこと。生活費を抑えた暮らしに慣れれば、少しずつ蓄えも増え、70歳で住宅ローンを完済後は支出が大幅に下がります。年金だけでも生活を維持できるでしょう。
横山 光昭/関口 博美
ファイナンシャル・プランナー
株式会社マイエフピー
