近年、資産形成の必要性が広く認識されるようになり、投資を始める個人が増えました。そのようななか、現在のような不安定な相場環境では、しばしば投資初心者が相場の“餌食”になることも……50代男性の事例をもとに、資産運用の注意点をみていきましょう。
年金月9万円!?…「ねんきん定期便」を見て愕然とした50代サラリーマン、老後資金確保のため株式投資を開始→スマホを床にたたきつけた「最低の一日」【CFPが警告】
サトシさんの年金が想定以上に少なかったワケ
実はサトシさん、一時期個人事業主として働いていた時期がありました。そのため厚生年金に加入していた期間が短く、年金額が思ったほど増えていなかったようです。
「足りない分貯金を切り崩すとなると、2,000万円で足りるのか? もっと増やしておかないと、老後大変なことになるかもしれない」
そんな焦りが日に日に募るなか、SNSなどで投資に関連する投稿が目に付くようになりました。
「5分で証券口座を開設できる」「これから上がる株〇選」……さまざまな広告や投稿を日常的に目にしていたサトシさんは、次第に「これなら自分にもできそうだ」と感じるようになったといいます。
こうして2024年1月、サトシさんはネット証券口座を開設したそうです。
日経平均4万超えでホクホク
2024年2月、サトシさんは満を持して投資をスタートしました。購入したのは、日経平均株価に連動するインデックス型の商品です。
「老後資金を増やしたい」という思いから、まずは200万円を投入。当時の日経平均は3万8,000円前後でした。その後、株価は上昇し、日経平均は4万1,000円まで上昇。一時は約15万円の含み益が出ました。
しかし、その後相場は下落し、日経平均は3万7,000円台へ。含み益は消え、含み損を抱える状況に陥りました。売るべきか迷いましたが、サトシさんがチェックしていたSNSでは「押し目買いのチャンス」と説明されています。サトシさんは不安を感じながらも、追加で200万円を投資することにしました。
その後、幸いにも相場は徐々に回復し、2024年7月には日経平均が4万1,000円まで戻りました。投資額は合計400万円となり、評価額は約40万円の含み益となります。
「400万円でもこれだけ利益が出るのか」
そう感じたサトシさんは、さらなる利益を狙って追加投資。運用総額は合計1,000万円に達していました。
その後、8月には日経平均が4万2,000円を突破し、含み益は60万円を超えました。短期間で資産が増え、「このペースなら老後資金も問題ないだろう」とサトシさんはひと安心。
しかし……。