「身勝手」だけでは離婚事由に該当しない

夫が相談もなく、会社を辞めて起業した。突然、妻の両親との同居を強いられた……。夫や妻の「身勝手な言動」は、相手からすれば不信感をかきたて、収入減などを伴うと、気持ちが離婚に傾きかねない。

だが、弁護士法人ALG&Associatesの谷川聖治弁護士は「身勝手な言動を理由に裁判に訴えても、離婚が認められる可能性は高くない」と話す。

裁判で離婚が認められるのは、

▽不貞行為

▽悪意の遺棄(配偶者に生活費を渡さないなど)

▽3年以上の生死不明

▽婚姻を継続し難い重大な事由がある

などに該当するケースだ。

夫が脱サラ起業したとしても、生活費を渡し続けるなどしていれば、夫婦関係の維持に努めているとして、離婚は認められにくいという。

谷川弁護士は「夫婦関係は甘えも生じやすいが、『お互い様』が原則。いきなり身勝手を突きつけるのでなく、事前に相談する配慮を双方が持ってほしい」とアドバイスする。

朝日新聞取材班