高齢の親がひとり暮らしをしている場合、離れて暮らす子どもとしては「高齢者のひとり暮らしは不安」「誰かの目がある施設に入ってもらいたい」などと考える人もいるのではないでしょうか。ただ、当の本人は「介護はまだ必要ない」と反発するケースも少なくないようです。老人ホームへの入居を拒否する父親とその娘の事例をもとに、社会福祉士FPの武田拓也氏が「高齢者向けシェアハウス」の特徴と注意点を解説します。
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老人ホームには入りたくない…年金月17万円・ひとり暮らしの80歳男性、介護施設への入居を拒否→後日、55歳娘が提案した“新たな暮らし”【社会福祉士FPが「高齢者向けシェアハウス」の特徴を解説】
本人も家族も納得できる“終の棲家”の選び方
高齢期の住まい選びで大切なのは、「介護が必要かどうか」だけで判断しないことです。本人がどう生きたいのか、どんな暮らしに安心感を持てるのか……こうした価値観を尊重することが、決断後の後悔を防ぎます。
したがって、“終の棲家”を検討する際には、本人の現在の健康状態だけでなく、将来介護が必要になった場合の住み替え先や年金収入と支出のバランス、入居後にどれだけ貯蓄が残るかといった家計面の整理も重要です。
特に注意したいのは、「入居時費用+月額費用」を年金だけで賄えるかどうかです。もし不足が見込まれる場合は、貯蓄をどの程度取り崩すのか、いまの住まいをどう扱うのかといった点も含めて検討する必要があります。
また、「介護施設か自宅か」という2択にとらわれず、今回紹介したようなさまざまな住まいの形を知っておくことで、より納得のいく選択ができるでしょう。
ただし、高齢者向けシェアハウスは、元気なうちだからこそ検討できる住まいの選択肢です。ヤスオさんが「まだ元気」と言っているいまこそ、落ち着いて将来の暮らしについて話し合える貴重なタイミングでもあります。
住み替えの可能性や他の選択肢も含め、家族で早めに話し合い、納得できる暮らし方を考えていきましょう。
武田 拓也
株式会社FAMORE
代表取締役