高度情報化社会の現代、「生成AI」と呼ばれる人工知能が多くの労働を肩代わりする時代に突入しています。一方で、「なんか難しそう……」と敬遠する人もまだまだ多いようです。そこで今回、そんなあなたにこそ伝えたい「AI活用法」の基礎を、あべむつき氏の著書『2ヶ月で月30万円を実現する 超初心者でも稼げるAI活用法』(KADOKAWA)から一部抜粋して紹介します。
「ChatGPT」や「Gemini」「Grok」生成AIから“欲しい回答”が返ってくる…上手な質問のポイント
AIの回答から人間が選ぼう
京都大学の研究によると、「AIが作った俳句」「プロの俳人が作った俳句」「AIが作り、人間が選んだ俳句」を比較した結果、最も美しいと評価されたのは「AIが作り、人間が選んだ俳句」だったそうです。
プロの俳人が作った俳句とAIが作った俳句の評価は同等だったようです。
AIの使い方が上手な人は“AIにいくつもの回答をしてもらい、それを選ぶ”という方法をとっています。
実際にAIを使ってみると、1回の出力では思ったような回答を出してくれないことがあります。この段階で「話題になっている割には、そこまで良いとは思えない」と、AIを使うのをやめてしまう人も多い印象です。
前述した通り、AIは超高性能な予測変換のようなものなので、必ずしも思い通りの回答が返ってくるわけではありません。さらに、思い通りの回答だったとしても「最高じゃん!」と思えるような回答をしてくれないことのほうが多いです。
ただし、ここで諦めずに、何回もやり取りをしていると、自分では到底思いつかないような良い回答や、プロよりもクオリティが高いと感じるような生成物を出力してくれます。
良いプロンプト=◯◯を絞る文章
何回かに1回良い回答が出てくると言っても、良いプロンプトが書けなければ、AIはあなたの思うようには動いてくれません。例えば横浜の天気を知りたかったのに「今日の天気は?」しかプロンプトを入れないと、AIは東京の天気を答える可能性があります。
回答を絞るための、ちょっとしたコツがあるので解説します。
AIの仕組みは高度な予測だという話をしましたね。ここを理解していると、良いプロンプトを書きやすくなります。
「昔々あるところに……」、このフレーズから始まる物語は無数に存在します。「昔々あるところに……の続きを書いて」とプロンプトを入力しても、なんの話をし始めるかは分かりません。あなただって分からないはずです。しかし、「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へしば刈りに……の続きを書いて」と伝えれば、桃太郎を書いてくれます。
これは、無数に存在する「次に続くかもしれない文章候補」を、こちらから情報を与えることで絞ったからです。良いプロンプトは無数に存在しますが、良いプロンプトを書くためには、具体的な指示を出すことを意識しましょう。
人間も同じですね。「なんか話して」と言われても困るけど、「好きなYouTuberいる?」「血液型占いって信じる?」「仕事は何してるの?」と言われたら話しやすいのと同じです。良いプロンプトとは、“予測の数”を絞る文章のことだと思ってください。
あべむつき
AI副業YouTuber
