老後の生活を支えるには「年金」だけでは心許ないと感じる人もいるでしょう。そこで本記事では、伊藤FPオフィス代表の伊藤貴徳CFPが、年金プラスαも見込める老後に役立つ「おすすめ資格」を3つ、厳選して紹介します。
1.医薬品の登録販売者
「登録販売者」とは、医薬品販売の専門資格のことをいいます。
この資格を保有することで風邪薬や鎮痛剤などの一般医薬品のうち、第二類・第三類の医薬品を販売することが可能です。
一般医薬品を販売するドラッグストア・調剤薬局で働く場合は重宝される資格となります。加えて、最近では家電量販店やホームセンター、スーパーマーケットやコンビニなど、さまざまなところで一般医薬品が販売されるようになったため、活躍の場が増えています。
また、ドラッグストアや調剤薬局では、登録販売者資格を保有している方には資格手当を設けているところもあります。金額はさまざまですが、およそ月1万円〜1万5,000円の手当となっていることが多いようです。
収入アップだけでなく、身近な薬について詳しくなることで、病気やケガのリスクが年々高まるセカンドライフにおいて、実践的に役立てることができるでしょう。
試験について
登録販売者の資格は比較的取得しやすいです。学歴や年齢などの要件はなく、誰でも受験することができます。筆記試験に合格すると登録販売者として登録することができます。
2.日商PC検定
近年は、さまざまな業種で業務のデータ化、ペーパーレス化が進んでおり、PCスキルは必要不可欠なものとなりました。
日商PC検定は、日本商工会議所が行うPCの検定試験です。素早いビジネス文書を作成できるスキルの習得を目的としています。
ビジネスにおける文書作成ソフトの操作方法を身につけることができるため、文章の作成やデータ入力などが必要な業務ではもちろんのこと、勤務先でのちょっとしたPC操作が必要な場面においても、この知識を発揮することができるでしょう。
PC操作を行う仕事は、時給が高い傾向もあるので、収入アップを見込むこともできます。
試験について
試験は、学科と実技があります。どちらも自分で選んだ試験会場のパソコンから受験します。
難易度の高い順に1級、2級、3級、Basicとありますが、これまでパソコンの経験がないという方はBasicからトライしてみましょう。3級、Basicは、仕事などでオフィスソフトを使用したことがあれば合格できる人も多い難易度であるため、これまでサラリーマンとして培ってきたPCスキルを、まずは腕試しとして受けてみるのはいかがでしょうか。
3.FP
FPとは、「ファイナンシャルプランナー」の略で、日本FP協会がその活動を実施しています。
FPの資格勉強に取り組むことで、お金に関する幅広い知識を得られるため、結果として自身の資産管理や運用に役立てることができます。また、FPとして独立して、顧客のライフプランの相談や資産形成アドバイスを行う方もいます。
筆者は、自身のFPとしての経験からも、FP資格は「生きたお金の知識を学べる資格」と考えています。次頁でその理由を詳しく見ていきましょう。