今回は、企業が顧問弁護士と契約するメリットを見ていきます。※本連載は、長年にわたり法律事務所に勤務し、現在は士業専門のコンサルタントとして活躍する大坪孝行氏の著書、『いい弁護士の選び方 上手な付き合い方』(翔泳社)の中から一部を抜粋し、弁護士とはどのような人々なのか、依頼にはどの程度お金がかかるのかなど、基本的な知識を紹介します。

弁護士を置くことで未然に回避できるトラブルは多い

企業においては「顧問税理士」は身近な存在だと思いますが、「顧問弁護士」については多くの企業がその必要性を疑問視し、顧問弁護士を置いていないのではないでしょうか。

 

そこで、企業における顧問弁護士がどれほど重要なのかを説明したいと思います。顧問弁護士を置く最大のメリットは「予防法務」です。

 

通常、弁護士に相談・依頼する際は、何かトラブルが発生したときだと思われます。しかし、トラブルが発生してからでは対応できない場合や、すでに手遅れになっている場合が多々存在するのも事実です。

 

企業から弁護士に寄せられる相談の多くは、「もっと早くに相談にきてくれたら防げたもの」が大多数を占めます。ちょっとしたことで「何百万円」や「何千万円」といった単位の損失を負うこともあります。

 

したがって、高額な損失を出さないように事前に顧問弁護士に確認をしつつ、取引先との関係を保つ必要があるのです。

 

すなわち、「予防法務」とは、未然にトラブルを回避することなのです。

 

もちろん、弁護士といえどもトラブル回避率は100%ではありません。しかしながら、顧問弁護士を雇い、日頃から弁護士とコミュニケーションを取り、弁護士に自社の状況や取引先に関する印象を伝えておくことで、弁護士は様々な施策を講じることが可能になります。

顧問弁護士料の相場は月額3万〜5万円ほど

顧問弁護士料の相場は月額3万〜5万円ほどと言われています。弁護士にもよりますが、この顧問弁護士料の中で取引先との契約書のチェックをしてもらえたり、月に1〜3時間ほどの無料法律相談が付いていたりします。

 

裁判を起こされた場合や起こす場合も、通常の費用から割引をしてくれる弁護士も多いので、年間36〜60万円の支出でトラブルを未然に防げる施策を講じられるのであれば、決して高い買い物ではないと言えるのではないでしょうか。

 

トラブルに巻き込まれ、何百万円や何千万円もの損失を負う直前に弁護士に相談するのではなく、トラブルに巻き込まれないように顧問弁護士に日頃から相談することをお薦めいたします。

いい弁護士の選び方 上手な付き合い方

いい弁護士の選び方 上手な付き合い方

大坪 孝行

翔泳社

弁護士が必要になったら最初に読む本! 「専門家に頼まないとダメかも…」という問題が起こっても、どんな弁護士に頼んだらいいのか、ほとんどの人はわかりません。 ようやく弁護士にたどり着いても、費用がいくらかかるのか…

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