「単身高齢者の増加」…月の実収入はたった十数万円
単独世帯については、高齢者の増加傾向が顕著です。長寿化に伴い、配偶者に先立たれてしまったケースや、そもそもの婚姻率の低下も関係していると考えられます。実数を見れば、65歳以上人口のうち、単独世帯の人口は671万7,000人。65歳以上人口の「約5人に1人」が一人暮らしとなっている実態があります。
65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の実収入は「13万5,345円」、可処分所得は「12万3,074円」です(家計調査年報/2021年)。そのうち89.0%は社会保障給付が占めており、年金を頼りになんとか暮らしている単身高齢者が多いことが見て取れます。
子供への給付金について度々取り沙汰されますが、高齢者の実生活についても、かなり厳しい現実が露わになっています。『国勢調査』、次回の発表は2026年。そのとき日本はどうなっているのか。明るい未来を描くのは、難しいと言わざるを得ません。